新型コロナウイルスの影響で存続の危機にある青森県の実家の映画館と現地の映画文化を守ろうと、調布市在住の野村亮さんがクラウドファンディングで支援を募っている。
地元資本の映画館として25年、「青森松竹アムゼ」、つがる市の「シネマヴィレッジ8」を営む館主・野村央さん
野村さんは電気通信大学出身。大学院の修士論文は映画と集客を題材にしたというほど、家業の影響を受けて育った。父親の野村央さんは青森県の映画業界で働いて40年。地元資本の映画館として25年、青森市の「青森松竹アムゼ」、つがる市の「シネマヴィレッジ8」を営んでいる。
新型コロナウイルスの影響と休業により、4月の売り上げは前年比マイナス90%。運転資金が底をつき、倒産目前に。映画館と青森の映画文化を何とか守りたいと、クラウドファンディングサイト「CAMPFIRE」内の「シアター救出大作戦!~コロナに負けるな!!」を始めた。
支援コースは2,000円から100万円まで。寄付者にはリターンとして、2館共通の無期限のチケット、シアターの貸し切り、シアターの命名権など5種類の返礼品やサービスを用意した。集まった支援金は、店舗の家賃、光熱費、人件費に充てるという。目標額は2,000万円。現在の総支援額は約640万円。
野村さんは「映画館の息子が『映画のまち調布』に住みついたのも何かの縁。調布の人々にも関心をもってもらい、コロナウイルス禍が収束したら、ぜひ青森に来て映画館に寄ってほしい」と話す。
募集は6月17日まで。寄付が目標額に達しない場合もリターンはあり、発送は7月中旬からの予定。