「映像と生で楽しむリーディング」が10月30日、調布市せんがわ劇場(調布市仙川町1、TEL 03-3300-0611)で開催される。
同劇場の舞台芸術活動者育成支援プログラムの一環として毎年開催されていた「せんがわ劇場演劇コンクール」が、新型コロナウイルス感染症拡大により延期となったことを受け、同コンクールを制作するせんがわ劇場DELメンバーと職員、企画監修の徳永京子さんによって新たに立ち上げられた「スピンオフ企画」。演劇業界全体が大きな打撃を受け、リモート演劇や無観客による映像配信など新しい表現方法が生まれている中、「新しい生活様式」に即して、オンラインでの映像演劇と実演による生の演劇の違いを比較しながら、両者を一度に鑑賞しようという試み。
上演作品は、過去の演劇コンクールで受賞した2作品。「オンラインツールによるリーディング公演」では、兵庫県の劇団であるコトリ会議が、第9回せんがわ劇場演劇コンクール劇作家賞受賞作品「チラ美のスカート」を、劇団初挑戦のオンライン演劇で再演する。続く「実演によるリーディング公演」では、東京の劇団Pitymanの山下由さんの第8回せんがわ劇場演劇コンクール劇作家賞受賞作品「ぞうをみにくる」をステージで上演。スペシャルゲストに、2014年第21回読売演劇大賞優秀男優賞・選考委員特別賞受賞、そのほか数々の賞を受賞している劇団チョコレートケーキの西尾友樹さんを迎え、演劇コンクール出身でせんがわ劇場DELメンバーの豊田可奈子さんも出演する。
総合演出には、演劇コンクール出身で現在は同劇場演劇ディレクターでもある演出家の桒原秀一さん、ナビゲーターは、同コンクール企画監修で演劇ジャーナリストの徳永京子さんが務める。さらに、延期となった第11回せんがわ劇場演劇コンクール専門審査員である映像作家のムーチョ村松さんによる「演劇コンクールをつなぐ」を同時上映し、同コンクールへの思いを途絶えさせないよう、来年の延期開催に向けての決意と感謝を映像により表現。東西の若手劇作家による競演を楽しむとともに、「演劇の現在(いま)そして未来」を共に考える「一夜限りのスペシャルイベント」として発信する。
19時開演。入場無料。要申し込み、24日17時まで受け付け。申し込み多数の場合は、調布市民を優先の上、抽選。新型コロナウイルス感染症感染拡大防止・予防の観点から、変更・中止の可能性あり。