調布市が新型コロナウイルスのワクチン集団接種に向けたシミュレーションを4月15日、調布駅前広場の集団接種会場で行った。
一人ずつ区切られたパーテーション内の椅子で待機し、医師と看護師が各ブースを巡回
調布市は個別接種に対応する医療機関を90カ所確保しているが、交通の便が良く、市民に周知できる調布駅南側の「調布駅前広場」に仮設プレハブを設置し、「集団接種会場」を用意。仮設プレハブでは1日6時間、毎日接種が行える体制を整える。
仮設プレハブ内は、受け付け、予診票確認場所、必要に応じた問診ブースと6カ所に分けられた接種ブースを用意。予診、接種、待機(副反応確認)が同じ場所で座ったままで行える、市独自の接種方式で行い、予診や接種を担当する以外の医師も配置し、手厚い体制を整備する。さらに、会場内では高精度の小型の二酸化炭素(CO2)センサーでCO2濃度を測定し、人の密度の可視化を電気通信大学と調布市の共同で実施する。
シミュレーションでは、被接種者が一人ずつ区切られたパーテーション内の椅子で待機し、医師と看護師が各ブースを巡回。スタッフが接種前後に声がけするなど、予診から副反応確認までスムーズに行っていた。
調布市医師会の西田伸一会長は「被接種者が動くことなく、問診、接種、経過観察ができることで、医師も楽に動くことができ、効率が良い。シミュレーションでは想定通りの動きで効果が見られたので、本番では具合が悪くなった人が出た場合の対処をしっかりとやっていきたい」と話す。同市の新型コロナワクチン接種担当の松井さんは「今後は、ワクチン供給量の確保に努め、医師会と協議しながら、より良い接種を進めていきたい」とも。
接種は、医療従事者等の後、高齢者、基礎疾患を有する人など等順に接種を進めていく見込み。住民接種分の第1弾として、まずは75歳以上の高齢者から4月22日より接種を開始する。接種は予約が必要で、当日は必要事項を記入した予診票、クーポン券、本人確認書類が必要。