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調布「えの木駐車場」キャンペーン開始から1年 社長キャラと独自サービスで地域応援

キャンペーン開始から1年が経過した調布市小島町の「えの木駐車場」の名物看板「えの木P社長」と同社長・井上一格さん

キャンペーン開始から1年が経過した調布市小島町の「えの木駐車場」の名物看板「えの木P社長」と同社長・井上一格さん

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 調布市小島町の旧甲州街道沿いにある「えの木駐車場」(調布市小島町1、TEL042-485-1088)が昨年6月から実施する「がんばろう調布!調布駅近隣飲食店応援キャンペーン」が、延長に次ぐ延長を重ね、開始から1年が経過。7月1日、さらに12月31日まで延長することを発表した。

旧甲州街道沿い「えの木駐車場」の入口

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 コロナ禍で経営を続ける調布の飲食店の助けになりたいと、社長の井上一格さんが企画した同キャンペーン。駐車場利用客が、参加店での会計時に、駐車券を提示すると支払い金額にかかわらず、店内飲食で1時間30分、テークアウトで1時間分の駐車サービス券を同社が全額負担して進呈するもの。現在近隣の27店舗が参加登録し、1年で約2500台に利用されたが、「まだまだ」と井上さん。背景には、2019年10月の台風19号直撃を受け、当時多摩川周辺住宅の車を避難させるなど、対応や呼び掛けができなかった後悔が強いという。

 井上さんは企画当初、想定したほど参加店舗数が伸びなかったことから、「店に手数料などの負担をかけないことが伝わらず、怪しまれているのでは」と考え、まずは、顔が見える、地元の駐車場を目指そうと、自身の似顔絵を「怪しく」デフォルメしたキャラクター「えの木P社長」を作成し、看板やポスターなどで展開。5月末、参加店だった老舗和菓子店「松月堂」が閉店する際は、同店の最後を盛り上げたいと、1回の買い物で24時間分の駐車サービス券を進呈することを、同キャラクターが登場する4コマ漫画で発表。独自のサービスと自虐的な宣伝がSNSなどでも注目を集め、1年後の今、ようやくキャンペーン認知が上がった手応えを感じ、情勢も踏まえ、今回の期間延長に踏み切ったという。

 参加店の「食神餃子王」店主の中村さんは「うちではかなりキャンペーンが利用されていて、助けになっている。期間延長は『ありがたい』の一言」と感謝する。

 井上さんは「地域に活気あってこその駐車場経営なので、皆さんと今を乗り越えていきたい。こんな『怪しい』企画に1年以上付き合ってくれる店には感謝。ぜひ、家族で食事の際などは当駐車場に車を止めて参加店を巡ってほしい。サービス券には期限が無いので、残りをためている人も多いと聞いているので、上手に活用してもらえれば。参加店もまだまだ募集しているので、声を掛けてほしい。これからも、個人経営だからこそできる、楽しんでいただける企画を考え、調布のにぎわいを見守っていきたい」と話す。

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