スポーツバイクメカニック検定の資格を持つ自転車修理専門店「サイクルドクター りんりん堂」(三鷹市中原1、TEL 03-6786-1090)が8月1日、つつじヶ丘駅近くにオープンした。
実業団の陸上選手として活躍した経験を持つ店主の藤田健治さんは自転車にも興味を持ち、トライアスロンやマウンテンバイクの大会などにも参加してきた。スポーツバイクのプロショップなどで自転車のメンテナンスをしてもらいながら、その技術を少しずつ習得し、自身の自転車のメンテナンスも行ってきた。その後、本格的にメンテナンスを仕事にしようとサイクリングショップで経験を積み、「自転車安全整備士」「自転車技士」の免許を取得。普通自転車や電動自転車なども手掛けてきたが、スポーツバイクについてさらに極めようと、「スポーツバイクメカニック検定」を受験し、2018(平成30)年に合格を果たした。
スポーツバイクの幅広い普及と技術の高度化を目的に、自転車産業振興協会が2006(平成18)年から実施している「スポーツバイクメカニック検定」は、主に自転車販売店に勤務する人を対象に筆記試験と実技試験で構成され、藤田さんが合格した年度の合格率は20%未満、最新2019年度の合格率も30%前後と比較的難しい検定となっている。特に「故障原因の分析・修理方法の選定・実際の修理を短時間の中で行うことが求められるトラブルシューティングの実技試験が難しかった」と藤田さんは振り返る。
同検定に合格したのを機に、その技術を生かして独立することを決意し、自宅から近い同所に店をオープン。店名の「りんりん」はベルの音を表し、甲高く鳴り響くスタートの意味を込めた。
提供するサービスは自転車の種類を問わず、パンク修理などのほか、現在ではメーカーへ発注して交換することが多いスポーク交換をその場でできるよう、国産のスポークと切断機を用意してサイズに合わせてその場で交換するサービスなども用意する。今後、パンク修理や工賃を割り引く学生会員などのサービスも予定。オープン記念で8月末まで、自転車点検を無料で行っている。
藤田さんは「今は故障すると交換することが一般的になっているが、できる限り修理して長く乗ることで環境にも配慮できたら。地域の皆さんに役立つ、地元に根付いた店になれれば」と意気込みを見せる。
営業時間は10時~20時。火曜定休。