ランチ限定のカレー専門店「カレー屋Satur(サートゥル)」(調布市仙川町1、TEL 03-6382-9553)が調布市仙川駅近くにオープンして1カ月がたった。
居酒屋を中心に飲食業に携わって15年以上になる佐藤丞さんが始めた同店。調理の経験はアルバイトから始まり、飲食企業の社員として調理師免許を取得した後、自分の店を持つ前に海外を見てみたいとオーストラリアで1年間のワーキングホリデーを経験した。帰国後、直近の勤務先だった店ののれん分け店として、2018(平成30)年4月に「串カツ民屋仙川店」をオープン。コロナ禍ではウイルス感染対策を取りながら、都からの要請に従った時短営業と休業を繰り返していたが、酒類販売の休止要請を機に長期休業することとなった。
その後の営業について検討する中、オーストラリアで出合ったタイ、ネパール、バングラデシュなどアジア系のカレーを思い出し、バリエーションの面白さを感じていたカレーの販売を目指してスパイスの調合や試作などメニューの開発を開始。アジアのカレーは野菜のうま味や水分の引き出し方が上手だと感じる一方、佐藤さん自身が最も好きなカレーは昔ながらの日本のカレーだったことから、その両方を味わうことができるオリジナルカレーを目指した。
完成したのは、野菜をテーマに野菜のだし汁「ブロード」とトマトをベースに、少量のチキンブイヨンとフォンドボー、小麦粉も使った「欧風」に近いカレーで、トッピングに野菜それぞれのおいしさや食感を味わえる素揚げを添える色鮮やかなカレーに仕上げた。8月1日、休業中の「串カツ民屋仙川店」の店舗で、ランチタイム限定の別ブランドの店として販売を始めた。
メニューは、5種類程度の野菜をトッピングする「野菜カレー」(800円)、店名の由来である「収穫祭」を意味し8種類程度の野菜をトッピングする「サートゥルカレー」、アンチョビーとニンニクを加えたチーズソースを使った「チーズソースDWOカレー」(以上1,000円)、肉も食べたい人向けに用意する「ロースカツカレー」(900円)などを用意し、テークアウトにも対応する。
佐藤さんは「コロナ禍が長引きテークアウトや家飲みが浸透する中、居酒屋が通常営業になるにはまだしばらく時間がかかると思うので、カレーという軸を確立しながら、世の中の状況に柔軟に対応できたら」と話す。
営業時間は11時30分~14時30分。水曜定休(変更の可能性あり)。