「お化けススキ」の異名を持つ大型植物のパンパスグラスが調布市にある都立神代植物公園(調布市深大寺元町5、TEL 042-483-2300)で現在、見頃を迎えている。
イネ科コルタデリア属のパンパスグラス(ムラサキシロガネヨシ)
パンパスグラスは、ブラジル南部からアルゼンチンの草原地帯(パンパ)に群生するイネ科の植物。日本には明治時代中期に観賞用として渡来した。高さが2~3メートルあり、秋には1メートル近い羽毛状の花穂がつく。ススキに似ているが花穂が円錐形で「キツネの尻尾」に例えられる。
日本では「シロガネヨシ」と呼ばれ、その名の通り花穂が白色をしている。同園では芝生広場の数カ所で栽培し、花穂がピンクがかった紫色に見える「ムラサキシロガネヨシ」もある。同園広報係によると「8月末に花穂がつき始め、今はふさふさと見事な姿になった。10月下旬まで楽しめる」という。
同園の「さくら園」では、秋から冬に咲く品種のジュウガツザクラ(十月桜)やフユザクラ(冬桜)が開花している。春の桜よりもささやかだが、けなげに咲く姿が注目を集めている。
また、植物会館展示室で現在「古文献でふりかえる『江戸の園芸文化』」特別企画展を行っている。世界に誇る日本の園芸文化のルーツである江戸時代の植物について、当時の園芸書をひも解きながら紹介する。2016(平成28)年に好評を博した同展のリバイバル展示で、26日まで。
開園時間は9時30分~17時(入園は16時まで)。月曜休園(祝日の場合は翌日)。
入園料は、一般=500円、65歳以上=250円、中学生=200円(都内在住在学の中学生は無料)、小学生以下無料。入園には整理券予約が必要。