調布市仙川の日帰り温浴施設「天然温泉仙川湯けむりの里」(調布市若葉町2、TEL 03-3309-4126)が現在、読書の秋にちなみ、古本を入浴招待券などに交換する「小説交換企画」イベントを開催している。
「天然温泉仙川湯けむりの里」岩盤浴担当の田川弘明さん 同店自慢の露天風呂を背景に
いわゆるスーパー銭湯が全国的にまだ珍しかった2000(平成12)年7月、地域の人々に癒やしの場を提供することを目指し、露天岩風呂、炭酸泉風呂、電気マッサージ風呂、サウナなどの風呂施設に加え、6種類の石を使った岩盤浴、ボディーケア、食事場所などを併設し創業した同施設。昨年20周年を迎えたが、コロナ禍により抽選会などの大規模な記念イベントは断念。ウイルス感染対策を徹底し「黙浴」を呼び掛けながら、時短営業、休業、酒類販売休止など都の要請に応じて営業している。
2018(平成30)年には、より多くの客に岩盤浴を知ってもらいゆっくりと滞在してもらえるよう、岩盤浴コーナーの休憩スペースを大幅に改修した。プライベートな空間を保てるテレビ付きリクライニングチェアを30台以上設置し、寝転ぶことができるホットフロアのコーナーも用意してWi-Fi環境も完備。さまざまなジャンルの漫画を1万冊以上取りそろえ、都度最新号も用意する。岩盤浴コーナーの客の中には、岩盤浴は利用せず休憩スペースでゆったり過ごすだけの人も少なくないと同施設運営社員岩盤浴担当の田川弘明さんは言う。
同施設では周年記念だけでなく、季節に合わせた果物、入浴剤、薬草などを入れた風呂、回数券キャンペーン、食事コーナーで北海道フェアや旬のメニューを用意するなど、さまざまな企画やサービスを提供。岩盤浴コーナーでも先月には利用者を対象としたタロット占いを企画するなど新たな試みを始め、今回は読書の秋にちなみ、古本を入浴招待券などに交換するサービスを行う。初めての試みで収納場所にも限りがあることから、ジャンルを「小説」に限定し、15冊で入浴招待券、10冊で岩盤浴招待券、5冊でソフトドリンク券に交換。集めた小説は岩盤浴の休憩コーナーに設置する。
田川さんは「岩盤浴と直接関係のないイベントを通して、より多くのお客さまが岩盤浴を利用するきっかけになればうれしい。これからも皆さまに楽しんでもらえるような企画を検討していきたい」と話す。
現在の営業時間は10時~20時。「小説交換企画」は9月30日まで。