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調布に自家製ソーセージなどのフレンチ総菜店 「スリジェ」の味も引き継ぎ

フレンチ総菜の店「2Terres(ドゥテール)」のエゾ鹿粗びきフランク(上)と鴨粗びきフランク(下) 

フレンチ総菜の店「2Terres(ドゥテール)」のエゾ鹿粗びきフランク(上)と鴨粗びきフランク(下) 

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 フランス料理の定番総菜などを製造販売する「2Terres(ドゥテール)」(調布市深大寺元町1、TEL 042-444-4547)が5月14日、調布「深大にぎわいの里」にオープンした。

フレンチ総菜の店「2Terres(ドゥテール)」店主の豊嶋圭介さん

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 調布市内で45年間続いたフランス料理店「CERISIER(スリジェ)」のシェフ豊嶋正さんを父に持ち、子どもの頃から将来飲食店を持ちたいと思っていたという長男の豊嶋圭介さんが手がける同店。大学卒業後、フランスに渡り、星付きレストランやビストロなどで4年間、調理の修業を重ねて帰国。都内のフレンチレストランや父の下でも経験を積み、2012(平成24)年に初めての自分の店としてフレンチビストロ「Queue de Cochon(クゥ・ド・コション)」(世田谷区)をオープンした。

 ビストロの看板メニューは自家製のハム、ソーセージ、テリーヌ、パテなどフランスの家庭の食卓には欠かせない定番の総菜である食肉加工品シャルキュトリー。大地の恵みである食肉全ての部位を使い廃棄することのない料理であることや、豊嶋さんが好きなワインにもよく合うことに魅力を感じて看板料理に据え、5年ほど前から食肉製品製造の免許取得に向けて準備を行ってきた。免許取得とコロナ禍が重なり、テイクアウト需要が増加したことから、製造販売に特化した同店を開いた。

 メインの食材である豚肉は、「養豚業界で異端児といわれる生産者がこだわり抜いて飼育する」という「伊豆天城黒豚」を半頭買いし、背脂は鶏肉を使ったソーセージにも使うなど、全ての部位を余すことなく使う。季節によって害獣とされるジビエ肉も取り入れ、野菜は地元調布産の採れたてのものを中心に使い、できる限り添加物を抑え素材の味を生かした商品を用意する。「terres」は「大地」を意味し、「肉と野菜という2つの大地の恵み」という意味を店名に込めた。

 商品は定番の「黒豚のフランク」(4本=720円)、鶏胸肉と野菜を混ぜ込んだ「大山鶏と野菜のソーセージ(同=550円)、塩漬けから2週間かけて作る「ベーコン」(600円)などのシャルキュトリーのほか、「ハーブチキンのコンフィ」(450円)や「トリッパ」(550円)などのビストロ料理も取りそろえる。

 豊嶋さんは「フランスのように、その店ならではの自家製シャルキュトリーを買って家で食べることが特別でなく、食文化の一つになればうれしい。調布の皆さまに愛顧いただいたスリジェの味も懐かしんでいただけたら」と話す。

 営業時間は10時~17時。月曜・火曜定休。

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