調布市立深大寺小学校(調布市深大寺元町5)で6月23日、食の循環型サイクルを学ぶ環境学習の授業が行われた。
調布市は、市内の企業・大学等と共同でスマートシティの実現を目指す「調布スマートシティ協議会」を昨年6月に設立。同協議会にNTT東日本も参画し、デジタル技術を活用した地域の持続的成長につながる取り組みを NTTアグリテクノロジーと共同で進め、調布市立学校でのタブレットなどを活用した食育の推進に取り組んでいる。
食品廃棄物のリサイクル方法の一つとして、メタン発酵によりバイオガスを生成し、電気・熱にエネルギー利用する取り組みが進められているが、従来のバイオガスプラントはコスト回収などの観点から、大型プラントを建設して大量の食品廃棄物を回収する必要や、都市部では大型のプラントを設置する場所の確保が困難であるという課題があることから、NTT東日本が2020年に立ち上げた新会社「ビオストック」(北海道帯広市)で昨年、省スペース・可搬型・短期間で施工可能なコンテナ型バイオガスプラントの提供・販売を始めた。
NTT東日本と連携を進めてきた同市とさらなる食育の推進として、市内小学校の給食調理残菜の受け入れと併せて、環境学習の取り組みを実施。授業では、4年生児童らが超小型バイオガスプラントを見学し、食の循環型サイクルを学んだ後、学校プランタへの液肥散布を体験した。
児童の一人は「今まで食べ物を残してきたりしていたが、その残したものはどうなっているのかなと思っていた。今日見たら、いろいろな工程で、いろいろなメタン菌などがあり、とても面白いと思った」と感想を話す。NTT東日本東京事業部の松浦さんは「今回の取り組みは、児童に対して食品廃棄物削減の観点から食育の推進につながるとともに、環境負荷の低減の観点からSDGsを含めた環境学習につながる」と期待を込める。