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調布・仙川で安部公房「砂の女」読書会 生誕100周年祭に向け研究者らと

「仙川 安部公房生誕100周年祭」実行委員会の発起人山口三詠子さん(前列右)、鳥羽耕史早稲田大学教授(同左)と棚主の皆さん

「仙川 安部公房生誕100周年祭」実行委員会の発起人山口三詠子さん(前列右)、鳥羽耕史早稲田大学教授(同左)と棚主の皆さん

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 作家・安部公房の生誕100周年を祝うイベントに向けた読書会「鳥羽先生と読む安部公房 第4回『砂の女』」が2月23日、調布市仙川駅近くのカフェ「POSTO(ポスト)」(調布市仙川町1)で開催される。

「仙川 安部公房生誕100周年祭」に向けた第4回読書会の案内

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 国内外で高い評価を受け、「ノーベル文学賞に最も近い人物」と評されたこともある作家・安部公房。今年3月に生誕100年を迎るのを記念して各地でさまざまなイベントが企画されている。安部は30代半ばから亡くなるまで、仙川駅近くの若葉町で生活を送っていた。妻の真知さんが長年の常連客だったという服のセレクトショップ「aZi」店主の山口三詠子さんが、「安部公房が暮らした足跡を残したい。なし得たことを知ってほしい」と発起人となり、「仙川 安部公房生誕100周年祭実行委員会」を発足した。

 山口さんは安部公房文学が好きで、4年前、早稲田大学の公開講座で、安部公房を研究する鳥羽耕史教授と出会い、同企画への協力を依頼。山口さんの思いに賛同し、同企画の事務局長を担う桑原昇さんが棚主となっている共同参加型書店「センイチブックス」(仙川町1)の棚主仲間にも参画を募り、同所を実行委員会の拠点として昨年秋に活動を始めた。

 「読者によって解釈が異なるところが面白い」と実行委員が口をそろえる安部公房文学について、鳥羽教授のファシリテーションの下、感想を言い合う読書会を昨年11月から毎月1回開催。これまでの3回で30人以上が参加し、「大学の企画では出会わないような多様な参加者がいて、毎回楽しみ」と鳥羽教授。読書会で初めて作品を読み、他の参加者の解釈に共感や新鮮さが絡み合う安部公房の魅力に触れ、もう一歩踏み込みたいと実行委員になったという人も。

 今回は、海外でも評価が高く20言語に翻訳され、映画化もされた「砂の女」をテーマに開催する。鳥羽教授に加え、「砂の女」を原作とする舞台「砂女」の演出を手がけた演出家で桐朋学園短期大学のペーター・ゲスナー教授もファシリテーターとして参加。「安部公房×仙川のぜいたくな企画になった」と桑原さん。今回は既に多くの申し込みがあったことから、会場をセンイチブックス隣のPOSTOに移し開催する。

 3月には、山口さんが仲介し実現した鳥羽教授による講演会や映画上映がフランスのパリとリヨンで開催され、7月には鳥羽教授の新刊「安部公房 消しゴムで書く」(仮題)が出版予定。仙川では、センイチブックスに情報発信基地となる特設棚を用意し、「仙川 安部公房生誕100周年祭」の夏ごろの開催に向け準備を進めている。

 桑原さんは「もともと安部公房が好きな方々だけでなく、あまり知らない方々や若い世代の方々にも参加してもらい、仙川で暮らした安部公房の魅力を多くの方々に知ってもらえれば」と話す。

 開催時間は19時~20時30分。参加費は2,000円(学生証提示で1,000円)。要予約。

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