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調布・深大寺にフクロウ 巣立ちの練習か、SNSでも話題に

本坊旧庫裡(くり)保存棟脇の石の上にいたフクロウ(深大寺提供)

本坊旧庫裡(くり)保存棟脇の石の上にいたフクロウ(深大寺提供)

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 調布の古刹・深大寺(調布市深大寺元町5)の境内に5月30日、フクロウが現れて話題になっている。

寺の注意書きに従い、距離を保ちフクロウを眺める参拝客(深大寺提供)

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 同寺関係者は朝、境内の石にフクロウが止まっているのに気づいた。人の姿を見ても逃げないことから、飼育されていたものが迷い込んだか、若い鳥で警戒心が薄いのかと思われた。フワフワした綿羽(めんう)に覆われた姿から、成鳥ではなく幼鳥が巣立ちの練習をしていると考えられた。

 「巣立ちの練習の場合、近くにいる親鳥が人間を警戒して幼鳥から離れてしまうかも」というアドバイスを受けた寺関係者は「フクロウの子どもが巣立ちの練習中のため親鳥が見守っています。近づかないようにお願いいたします」という案内を掲示。参拝客は一定の距離を保ち、離れたところからフクロウの姿を見たり、写真に収めたりした。同寺公式SNSでフクロウの様子を投稿すると、多くの「いいね」が付き注目を集めた。

 広報の神原さんは「これまで当寺でフクロウの姿を見た者はいない。都の鳥獣保護担当者に相談したら『この時季は巣立ちの練習中だろう。夕方まで同じ場所にいるようなら連絡を』と言われた」と話す。夕方になると姿が見えなくなったので「無事に練習ができたかな」と一安心した。

 ところが翌日以降も境内に幼フクロウが姿を現し、さらに神木の上にも別の幼フクロウが止まっていた。寺の裏山では親フクロウの姿も見えたので、深大寺の山と境内を飛びながら練習を続けている模様。同寺では「このまま無事に巣立ちができるように静かに見守りたい。写真を撮る場合はおどかさないように遠くから、フラッシュの明かりをつけずに撮影して」と呼びかけている。

 思いがけない来訪に神原さんは「参拝者の皆さんに福を届けに来てくれたのでは。フクロウだけに」と話した。

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