「大國魂(おおくにたま)神社」(府中市宮町3)で10月5日、「武蔵の國の酒祭り2024」が開催される。チケット販売が8月20日に始まった。
東京都酒蔵組合が主催する同イベントは、2013(平成25)年の開始以来「日本各地の日本酒を利き酒できる」と毎回多くの愛飲者が集まる。2020年以降、コロナ禍で中止が続いたが、昨年、4年ぶりに再開されると、参加者は「久しぶりに全国の銘酒を味わうことができてうれしい」「この時を待っていた」と話した。
同神社の境内には、日本酒など醸造の守護神を祭る「松尾神社」がある。1800年に武蔵国の醸造家が京都松尾大社より勧請(かんじょう)したもので、現在は1957(昭和32)年に同組合が奉納した覆屋(おおいや)内に鎮座する。同組合は「醸造の守護神がいる歴史ある地で、地域と日本酒文化の高揚を図りたい」と祭りを開催。
当日は、府中の野口酒造など東京都内にある10蔵を含め42都道府県の酒造組合から選ばれた日本酒約140種類が集まる予定。同組合によると「選ばれた日本酒は知名度のある大きな酒蔵の品だけでなく、日々頑張って造っている小さな蔵のものも並ぶ」という。担当者たちは「自分の舌で味わってお気に入りの日本酒を見つけてほしい」と話す。会場では府中市観光協会がおつまみコーナーを担当し、ミス日本酒がにぎわいに華を添える。
今年は新企画「東京の蔵元(社長)を探せ!」を行う。会場内のあちこちにいる東京の蔵元を見つけると「似顔絵シール」が進呈される。蔵元は試飲ブースにいるだけでなく、受け付けを手伝っていたり、鏡開きのステージにいたり、場内を見回っていたりするという。広報の小菅玲子さんは「蔵元に出合うことで、おいしい日本酒の秘密など普段聞けない蔵の話が聞けるかもしれない。蔵元との交流を通して、日本酒の魅力をもっと知り、ファンになっていただけたら」と話す。「日本酒をきっかけに集まった人たちや地域とのつながりを大切にしたい」とも。
開催時間は、1部=11時~13時、2部=14時~16時。完全入れ替え制、各回550人。前売り券=3,000円、当日券=3,500円。前売り券はイープラスと府中観光協会で1000枚販売。当日券は会場で10時~11時に100枚販売。荒天の場合は10月6日に順延。