東日本大震災の被災者を受け入れている味の素スタジアム(調布市西町)の避難施設が5月22日、閉鎖された。
22日は午前中から撤収作業が始まり、市民から提供された物資の返却や退出者の見送り、支援物資の整理などが行われた。一部の物資は全国の支援物資のマッチングサイトで被災地に送られることとなり、夕方には段ボール箱約20箱の物資が発送された。
同施設は3月17日に東京都から受け入れが発表され、同23日には調布市社会福祉協議会による「調布市被災者支援ボランティアセンター」が開設された。同センターでは開設後2日で子どものためのキッズルーム、3日後には避難者のための周辺情報調査、4日後にはストレス軽減のためのリラクゼーションルーム開設と要望に応えた支援を展開。1週間後には市内の大学関係者を中心とした児童のための学習室を開設し、市民や市内書店が教材を提供するなど、市内と避難者をつなぐ活動も行った。
同センターのホームページでのボランティア仮登録者は1週間で約800人、1カ月後には2,300人を超え、22日段階で2,837人となった。同センターでは、避難所閉鎖後も調布市に住む被災者の生活を継続的にサポートするために新しいホームページを開設し、復興のための中長期のボランティア活動を市内で継続させていく予定。
ボランティアの30代男性は「今回の震災で避難している人たちのために、何かしたいという気持ちが集まった結晶ともいえるこのセンターに関われたことは誇り。物資の提供や仮登録の市民の方、ホームページで応援コメントを投稿してくれた全ての人たちがつくり上げたセンターだと思っている。今後も自分のできることで無理せず続けて活動を続けていきたい」と話す。