調布市を流れる野川(三鷹市大沢4~調布市佐須町4)で現在、カルガモ親子の姿が数多く見られ、自然の中で育つ子ガモたちの愛らしい姿が川沿いを散歩する人々の目を楽しませている。
野川流域では、5月下旬に生まれた7羽連れの親子や、6月末に生まれた5羽連れの親子などの姿を見ることができる。カルガモは春から夏にかけて繁殖し、岸の草むらに巣を作り雌が抱卵を始めると、雄は夫婦関係が解消され雌のそばから去る。岸や空には天敵が多く、ヤマカガシなどの蛇や猫などの危険にさらされている。
ふ化したひなは直ちに巣を離れ、親鳥と共に安全な川に移動するが、引き続きカラスなどの危険にさらされている。このような厳しい環境の中で、卵がすべて天敵に襲われた親や、子どもが減ってしまった親が見られる一方、生まれた子ども全員を上手に天敵の目から隠しながら無事育てあげる親も見られ、野川を散策する人々の関心の的となっている。
野川沿いを毎朝散歩する主婦は「散歩コースにしている約2キロの間では数組の親子を見かける。毎朝子どもの数を数え、減っていないと安心する」と話す。「姿を消した親子を心配していたが、下流で無事な姿を発見した時は、ほっとした」とも。