地下された京王線の調布・国領・布田の各駅が今朝、利用開始となった。多くの一般利用客や鉄道ファン、報道陣がホームで待ち構える中、9時40分に最初の電車が新しい地下調布駅に到着した。
京王電鉄は、地下化への最終的な切り替え工事を18日終電終了後から実施。19日9時35分に終了し、全線で運転を再開した。19日は始発から地下駅が利用可能になるまでの間、電車を運休し振替輸送を行った。また、地下切替後は、駅構内及び各駅間のトンネル内でも携帯電話サービスが使えることを発表。電車の遅延や、事故・災害が発生した時などに乗客が必要な情報の収集ができるように配慮した。ただし、同電鉄では今まで通り、電車内ではマナーモードにして通話を控えるよう、また「おもいやりゾーン」付近では医療機器を利用している人を守るため携帯電話の電源を切るよう呼びかけている。
これを機会に認知向上を狙い、PRに力を入れる沿線商店街もある。調布駅北側の「上布田商栄会」は、地下化で踏み切りや階段がなくなり南北の往来がしやすくなったことを受け、調布駅南側の住人向けに18日に折り込みチラシを配布。国領駅にある「国領商盛会」では、近隣の散策ガイドをつけた商店会マップを配布する予定。
京王多摩川駅から新しい地下調布駅まで乗車した30代の女性は「電車が地下に潜るときは、見慣れている景色がなくなり不思議な感じがした。地下はこんな感じだったのかと、地下化に実感が沸いた」と話す。