調布卸売センター(深大寺元町1)が約半年間の大規模リニューアル工事を終え、4月1日、新名称「深大にぎわいの里」として生まれ変わった。
1962(昭和37)年に開業した同センター。商業利用がメーンの地方市場だったが、現在のオーナーである三ツ木建設が地場野菜の直売所をオープンしてにぎわいを創出するなど、一般利用客に親しまれる市場への転換を模索してきた。その一環として今回の大規模工事を完工した。
現在の建物は1973(昭和48)年に完成、西側が11階建て、東側が7階建て。店舗部分は、1階(2493.37平方メートル)と2階(1769.99平方メートル)で、現在24店舗が営業している。3階から上はUR都市機構の住宅になっている。完成から約38年間大きな改修をしていなかったため老朽化が目立っていたが、昨年、住宅部分が外壁を修繕。店舗部分は、木目調のモダンな印象に外観を整えたほか、排水、配電などの設備面に重きを置き、安全面・衛生面を改善。授乳室を整備、ユニバーサルトイレも新設したほか、車いすでも利用できるようにした。通路は全面塗装。商業利用者と主婦や家族連れ双方に利用しやすい配慮が随所に見られる。
今月6日には、リニューアルを記念したイベントを開催。テナント各社が協力して、賞品が当たるスタンプラリーやじゃんけん大会を行う。そのほか農産物の直売所「調布のやさい畑」が赤飯の調理実演販売、青森県十和田のご当地キャラクターが試食販売会をそれぞれ開催。子連れで利用できるコミュニティーカフェ「ちょこカフェ」では、市場の野菜を使ったアイデア丼メニューの試食販売でコンテストを行う。
市場運営にあたる三孝開発の担当者・浅里謙介さんは「気持ちよく買い物をしてもらえるように市場が生まれ変わった。安くて新鮮な食材がそろうほか、店主とのやりとりも魅力。ここでしか味わえない、スーパーマーケットやコンビニエンスストアとは一味違った人との触れ合いと買い物の楽しさを感じてほしい」と話す。今後は、地元住民からの要望が高いパン店やカフェの誘致に力を入れるほか、市民によるチャレンジ事業の場として活用するなど、深大寺周辺地域のにぎわいの拠点として発展させる計画だという。
休場日は日曜と第2・第4水曜。主な店舗の営業時間は6時~13時。ちょこカフェは火曜~金曜10時30分~15時、土曜8時30分~13時。調布のやさい畑は無休で8時50分~17時。