調布にある味の素スタジアム(調布市西町)のネーミングライツ(命名権)契約が継続更新された。新たな契約期間は2014年3月1日から2019年2月末までの5年間で契約金額は10億円。
味の素が特別協賛をする「味の素スタジアム6時間耐久リレーマラソン」の様子
2001年に「東京スタジアム」として開業した同施設。東京都が36パーセント、調布市・府中市・三鷹市が22パーセント、民間企業が42パーセント出資している。開業翌年の2002年にはネーミングライツを募集し、「味の素」と基本合意。2003年3月から名称を「味の素スタジアム」に改め、大型公共施設のネーミングライツ契約の国内第1号となった。その後、2008年に契約更新し、今回3回目の更新が合意に至ったことで、ネーミングライツの国内最長を継続して記録している。
ネーミングライツ施設では、命名権を行使するだけのところが多い中、同スタジアムでは施設側とスポンサー側が同じ立場に立って、施設の価値を高めようと努力していることが特徴という。「味の素」ブランドの好感度が比較的低い男性層や女性若年層を主なターゲットに、「味の素スタジアム感謝デー」やフットサルイベント、サッカー大会やスクールなど、両者が協力して実施する独自イベントで年間約25万人を集客する。
また、環境問題にも積極的に取り組み、2005年から導入した太陽光発電システムの発電電力量はスタジアム型施設で日本一。2位の阪神甲子園球場の2倍以上の電力量を生み出している。さらに、壁面緑化も従来の壁に植物をはわすものより4割緑化量が多いというポット型を採用している。
味の素広告部の澤田和英部長は「『味の素スタジアム』のネーミングライツを活用し、より幅広い世代で、親しみやすい『味の素ブランド』イメージの醸成を目指していきたい」と話す。