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調布「タコ公園」、さようなら 44年間親しまれ、惜しむ声続々

公園のシンボルであるタコの滑り台

公園のシンボルであるタコの滑り台

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 通称タコ公園として親しまれてきた調布駅前公園(調布市小島町2)が9月30日、閉園する。

25年ぶりに偶然同公園を訪れた岡村清志さん

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 調布駅南口広場に隣接する同公園は、公園のシンボルであるタコの滑り台にちなみ、タコ公園と呼ばれ、1972(昭和47)年の開園以来、44年間市民から親しまれてきた。調布駅南地下自転車駐車場及び調布駅前広場(仮称)の整備に伴い、閉園が決まった。

 今月21日には、調布子育て応援サイト「コサイト」が「さよならタコ公園」と題し、交流イベント「リアルコサイトクラブ」(メルマガ会員のオフ会)を開催。同サイトを運営する「ちょうふ子育てネットワーク・ちょこネット」が営業する「カフェaona」(布田4)でタコ公園の思い出話に花を咲かせた後、タコ公園で子どもたちと遊び、写真撮影などを行った。交流会では、「親子でお世話になったタコ公園」の思い出として「子どものころ、買い物帰りに連れて来てもらった公園。成人式で昔の思い出話を友人と語った場所。小中学生時代には、よりどころとなった場所。現在2歳児の子どもがもう少し大きくなったら、滑って遊べると思っていたので、寂しい」など、さまざまな思いが語られた。イベント中、25年ぶりに偶然同公園を訪れた岡村清志さん(34)もタコ滑り台の遊び方などの話で盛り上がった。

 小学校3年生まで同市に住んでいた岡村さんは「久しぶりに近くに来たので、調布名物の『みやこ焼き』が食べたくなり、駅を降りた。タコ公園が懐かしく寄ってみたが、閉園すると聞き、残念」と惜しんだ。同市の風景画を50年間描き続けている中川平一さんが「閉園される前に描いておかなければ」と筆を持つ姿も見られた。

 同園内では閉園までの期間、同市内保育園児による作品や長年タコの滑り台の写真を撮り続けてきた同市内在住のフォトグラファー・西山貞子さんの作品展示を行っている。

 「お別れ会」は9月30日に開催。地元住民による吹奏楽演奏や近隣の保育施設によるタコの滑り台の飾り付けを予定するほか、同市文化・コミュニティ振興財団が「さよならタコ公園~映画のまちの公園で野外上映~」を企画。公園の歴史を振り返るスライドショーと16ミリフィルムの野外上映会を開催する。上映作品は、「はらぺこあおむし」や「ミッキーマウスのおたんじょう日」「パパ、お月さまとって」など。現在、ツイッター(@chofu_zaidan)で、タコ公園の写真や「タコさんへのメッセージ」を募集している。

 「お別れ会」の開催時間は9時30分~10時30分。映画上映会は17時30分~18時30分。入場無料。

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