
東京都が多摩川のアユの遡上(そじょう)調査を開始して2カ月がたち、現在の遡上数は前年同期比の3.5倍となっている。
かつて深刻な水質汚染により「死の川」とも呼ばれた多摩川。汚染の主な原因は、高度経済成長期の生活排水で、当時はアユの姿も消えた。下水道の整備が進み水質が改善されたことなどから、アユは少しずつ戻り始めた。
東京都島しょ農林水産総合センターは1983(昭和58)年から、多摩川下流部でアユの遡上調査を実施している。調査では、3月中旬に設置した定置網に入ったアユの数を基に、5月末までの入網数から遡上数を推定する。2012(平成24)年には推定1194万尾と、調査開始以来最高を記録したが、近年は32万~333万尾の間で推移している。
多摩川の「二ヶ領上河原堰(にかりょうかみがわらぜき)」(調布市染地2)付近では、アユを狙うサギの姿も見られる。回遊魚のアユは春から初夏にかけて海から川へ上る。過去のデータを見ると、遡上数は年ごとのバラつきがあるが、今年は近年で2番目に少なかった昨年の推定37万尾を既に上回っている。
多摩川では6月1日にアユ漁が解禁される。