調布のギャラリー蔵(調布市仙川町3、TEL 080-6807-4412)で12月10日、「手織りSAORI作品展-中野亜希子・光美-」が始まる。
SAORI(さをり織り)は1968年に手織適塾SAORI主宰の城 みさをさんが考案した独自の技術で、織機操作以外は決められたパターンはなく自由に織るのが特徴。SAORIを始めて10年になる中野光美さん・亜希子さん母娘は、軽い障害のある亜希子さんの「やりたい」という言葉をきっかけに二人三脚で作品を織り上げている。
同展は亜希子さんが作ったマフラーやネクタイ、ベルトを中心に、光美さん作の洋服など60点を展示する。「気持ちがピュアなせいか、娘の織物には本当に驚かされる。以前は人と自分を比べて自己嫌悪に陥ることもあったが、『SAORI』との出会いで布を織り上げる楽しさを知ることができた。また、同じ障害のある子どもを持つ親御さんとの輪が広がり、わたし自身が明るくなれた」と光美さんは話す。
また、教室を開きながら老人ホームで織り方指導のボランティア活動もするという光美さんは「いろいろな色の糸を絵の具のように混ぜていく織物はカラフルで、どんなコーディネートにも合わせることができる。軽く柔らかで温かく、着心地も良い。一度手を通すとほかの洋服が着られなくなる」とその魅力を話す。
開催時間は11時~18時(最終日は16時まで)。火曜休館。入場無料。今月15日まで。