関東でも有数の古刹(こさつ)、調布の深大寺で11月23日から「第32回そばまつり 深大寺そば感謝祭」が開催される。
男女の恋物語を由来とし、733年(天平5年)に創設されたことが、現存する縁起絵巻に記録されている同寺。東京では浅草寺に次ぐ歴史を持つ。深大寺そばが有名になったのは諸説あるが、江戸時代・元禄のころ、同寺の総本山・上野寛永寺の第五世公弁法親王が、同そばを大変気に入り、そのおいしさを言い広めたからといわれている。現在、同寺の山門や近隣には23軒のそば店やそばを使った甘味所が軒を連ね、年間数十万人が訪れる観光名所となっている。近年では、台湾で「ゲゲゲの鬼太郎」が放送されていることもあり、海外からの旅行者も増加している。
期間中は「100円引き」や「食事の方にみそおでん進呈」などのサービスのほか、調布市の姉妹都市・長野県木島平村の新そばを6店が提供する(サービスをする日が決まっている店もあり、詳しくはホームページ掲載のチラシで確認できる)。
また、23日・24日は手づくり市が、30日・12月1日は物産展もそれぞれ開催。30日14時30分からは、同寺の創設の由来をもとにして企画された短編恋愛小説の公募事業「深大寺恋物語」の授賞式が開催され、同公募の審査員を務める、直木賞作家の村松友視さんや井上荒野さんの来場も予定する。同時開催として、同日11時からは深大寺境内に建立された「そば守観音」を供養する「そば守観音供養祭・そば献供式」を実施。そば店店主らが白丁(はくちょう)に身を包み、そばを献上する儀式を行う。
実行委員長の内野さんは「縁結びのお寺・深大寺を訪れていただいたお客さまとのご縁に感謝するイベント。名物の『そば』だけでなく、物産展なども実施するので、ぜひ足を運んでいただければ」と話す。
12月1日まで。詳細はホームページで確認できる。