キユーピーは調布にある旧キユ-ピー仙川工場(調布市仙川町2、TEL 03-5384-7750)を取り壊し、同グループの事務および研究開発施設として「仙川キユーポート」を新築、11月28日に記者説明会を行った。
旧仙川工場の1964年当時の航空写真。1951年(昭和26年)に、戦後初のマヨネーズ工場として建設され、当時の最先端技術をふんだんに採用していた
建築費90億円をかけた同ビルは地下1階・地上5階。延べ床面積は2万8000平方メートル、建築面積は約6400平方メートルで、ワンフロアの広さは都内最大級という。構造は、壁や柱の少ない空間を確保できる「X型アウトフレーム」を採用、建物外観は同社のマヨネーズパッケージの網目模様をイメージさせるデザインとした。
同ビルには首都圏のキユーピーグループ17事業所が入居し、約1400人が勤務する。同時に、東京都渋谷区の本社機能を同ビルに仮移転し、2015年末ごろまでに本社ビルを建て替え、渋谷本社に戻る計画。従業員の異動は10月15日から始めており、ビル工事は2014年5月末に終了する。
業務の効率化を図りながら、対話と回遊性向上によるグループ各社の連携強化と商品開発のスピードアップを進めることを目的に建設した同ビル。上から見た形は六角形だが、ビル内内周を三角形にし、さらに事務フロアと研究開発フロアを交互に配置した。2014年4月には、同ビル内に地域住民と従業員が利用できる認証保育所「ゆらりん仙川保育園」を開設、広い園庭を設け、定員は54人を予定する(0歳=6人、1歳=9人、2歳=12人、3~5歳=27人、対象児童は生後57日から就学前まで)。
また、旧工場では年間2万人の来場があった見学施設も新しいコンセプトで再設置。マヨネーズをテーマに大人から子どもまで楽しめる施設を6月に開設する。