明治や大正、昭和初期から営業を続ける小売店が今も点在する、調布駅近くの旧甲州街道近隣の商店などを紹介する冊子「いきいき対話型商店ものがたり~調布駅前旧甲州街道沿い商店界隈(かいわい)」が3月12日、発行された。
3月12日発行された「いきいき対話型商店ものがたり~調布駅前旧甲州街道沿い商店界隈(かいわい)」
編集・制作は、1981(昭和56)年から30年以上、調布を中心としたタウン誌を発行する「くろすとーく」。A4判、100ページで発行部数は500部。対象地域から55店を選び、1店1ページの構成で商店の歴史や店主の生の声などを中心に紹介している。同市在住の写真家・佐藤秀明さんが撮影したフォトアルバムコーナーや商店主などの座談会、大正時代の調布駅や昭和30年代の商店街の様子が分かる写真を掲載したコーナーも設けている。
さまざまな業態、新旧の店舗を取り混ぜて紹介している同冊子だが、掲載されている店主の言葉に共通するのは、「調布」という街や江戸時代から続く「旧甲州街道」に対する愛情や敬意だ。編集長の重岡依里さんは「商店の宣伝ではない、歴史や店長のポリシー、人柄を知っていただくことが街のコミュニケーションにつながると思い作成した。通常発行しているタウン誌ではなかなか紹介できなかった商店の新しい価値を感じてもらい、あらためて足を運んでもらえるきっかけになれば」と期待を寄せる。
価格は1000円(税抜き)。調布駅北口の真光書店と調布画廊で販売する。