調布消防署が調布市教育会館(調布市小島町2)で1月9日、調布市内の公立小・中学校全校に救命講習優良証を交付した。
救命講習優良証を交付する様子(調布市立染地小学校の多田克行校長)
東京消防庁は2000年度から「事業所に対する応急手当の奨励制度」を導入し、救命講習受講者人数などの条件を満たす事業所に対し、「救命講習受講優良証」を交付。事業所や教育機関などで救命講習の普及を推進する応急手当普及員1人以上と従業員数30パーセント以上が有効期限内の救命講習修了者であることが交付条件で、応急手当普及員は1日8時間を3日間、上級救命は8時間、普通救命は3時間の講習が必要となる。
同市では同市教育委員会を主体として、教職員を対象に毎年計画的に救命講習を実施。市内公立小学校全20校と公立中学校全8校の教職員518人が救命講習修了証を有し、昨年の11月に応急普及員が各校1人以上と認定された。市内公立全校に一斉交付されるのは都内初。また、同市では全校小学6年生と中学3年生の生徒も救命講習を受講している。
同市立染地小学校の多田克行校長は「教員だけではなく、生徒たちも将来にわたり知識を持って応急処置に関わることを期待している」と話し、同市立神代中学校の田村昇校長は「教職員は夏休みを利用して受講した。3年生も受講しているので、大人も含めて応急処置の大切さを伝えていきたい」と話す。