調布市仙川のオープンガーデン「森のテラス」(調布市若葉町1、TEL 03-3307-1987)で5月14日、廃品打楽器とピアノの音楽会「ガラクタに咲いた花」が開催される。
今年10周年を迎える同イベントは、「ガラクタに命を吹き込む打楽器奏者」といわれる山口ともさんと「自然と人と音楽の共生」をテーマするピアニストの重松壮一郎さんが2007年から開催している。
山口さんは「地球上全てのものに音がある」と廃品からさまざまなオリジナル楽器を作り、NHK教育テレビ「ドレミノテレビ」にレギュラー出演した経歴を持つ。重松さんはオリジナル曲と即興音楽を主体としたライブを国内外で年間約150回行っている。
樹木をできる限り自然のままに残す同テラスで、四季を感じながら行われる半野外ライブは、「野外に持ち出しにくいピアノを、森に住むすべての生命と共鳴させられる理想的な場所」と重松さんは位置づけ、山口さんは「音が樹を揺らし、風を呼び、鳥を歌わせ、ガラクタとピアノが一つになる瞬間がこのライブの一番の魅力」だという。
ライブの7割はその場でしか生まれないジャンルを超えた即興音楽で、音と真剣に遊ぶ姿やヒートアップするセッションが観客の心をつかむ。ほとんどリハーサルはなく、重松さんにとっては、自分で気づいていない引き出しを引っ張り出してもらい、どこまで童心を思い出せるか、自分の殻を破れるかが試される場。山口さんが生み出すさまざまな音にシンクロできる時の快感はほかでは得がたいものだという。
重松さんは「想像力豊かな子どもたちに生の即興音楽を楽しんでほしい。大人も子どもも、音楽は自由で楽しいということを思い出し、はしゃいで、はじけて、自分を解放する時間にしてもらいたい。10周年だがいつも通りその場だけの音を大切にしながら、この10年間に生まれた曲の特別なアレンジも考えている」と話す。山口さんは「森のテラスで出合った一輪のピアノの花と文明のゴミ。その融合から生まれた種は風に乗り、地球を回り続けることと思う」とも
12時30分開演。チケット料金は、大人・前売り=3,000円(当日=3,500円)、子ども=500円(オーガニックドリンク付き)。