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調布の美術館で沖縄出身の比嘉良治さん写真展「時がこもる浜・沖縄」

「クチトゥガヤー(口をたがらせている人)」

「クチトゥガヤー(口をたがらせている人)」

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 東京アートミュージアム(調布市仙川町1、TEL 03-3305-8686)で現在、沖縄出身の写真家・比嘉良治さんによる写真展「時がこもる浜・沖縄」が開催されている。

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 比嘉良治さんは1938(昭和13)年名護市(沖縄県)生まれ。1961(昭和36)年多摩美術大学卒業、1964年(昭和39)年ニューヨークに移住、1967(昭和42)年コロンビア大学大学院修了。日本・アメリカ・アジア・ヨーロッパなどの展覧会に出展し、世界各地の美術館に作品が収蔵されている。

 沖縄での活動も多く、1995年「戦後50年沖縄の美術家展」、2007年沖縄県立博物館・美術館開館記念展「沖縄文化の軌跡 1872-2007」、2009年同館開館1周年記念展「移動と表現 変容する身体・言語・文化」などに出品している。主な著書に、ニューヨーク・沖縄・日本を舞台にしたピンホールカメラ写真集「虹の暗箱」(毎日新聞社)、「砂浜にのこり、歌にきざまれた人々の夢・沖縄」(出版舎Mugen)がある。現在は、離島や山村の小さな小学校や中学校で、写真の原理から表現までを教えるフォトプロジェクト活動をしている。ロングアイランド大学名誉教授、沖縄県民間大使。

 沖縄海岸シリーズは、2012年「ちらがー 沖縄の素肌」展、2013年「海と岩の語りを読む・琉球諸島」展がある。比嘉さんは今展について次のようにメッセージを寄せる。「ときには自然の荒くれが硬い岩を削り、島を壊す。弾丸の嵐で海を赤く血で染める人災を『鉄の暴風』と名付ける。ときには小さな人間たちが数十頭のイルカを人力で仕留め透明な海を赤く染めることもあった。天の恵として感謝した。満天の星空、きらめく夜光虫の舞は不気味なまでに神秘すぎて落ち着きさえも失う。美しい宇宙の絵巻を繰り広げる海。小鳥たちがさえずる足元をみじゅんが遊泳する波打ちぎわ、ここで人が歌を詠む。『「浜をぅてぃチュイチュイな~』と」。展示作品数は119点。

 開館時間は11時~18時30分(入館は18時まで)。月曜~水曜休館。夏期休館8月12日・13日。入館料は、一般=500円、大学生・高校生=400円、小中学生=300円。9月17日まで。

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