開花したソメイヨシノが校庭をピンクに彩る中、調布の市立小学校の卒業式が3月25日、各校で行われた。
市内の市立中学校では、一足早く3月19日に卒業式が行われ、1366人(2018年5月時点)が思い出の詰まった学びやを後にした。これに続き、20校ある市立小学校で、1707人(同)が巣立ちの日を迎えた。
第三小学校(調布市上石原2)では、ブレザーやワンピース姿の卒業生107人が式に参列。保護者や来賓、在校生代表の5年生などが列席する中、卒業生は一人ずつ名前が呼ばれると、元気よく返事をして、壇上で辻久恵校長から卒業証書を受け取った。式は厳かに進行し、担任の後ろに並び退場する場面では、むせび泣く卒業生も見られた。
卒業生の保護者で、現PTA会長の瀬尾竹蔵さんは「6年間の小学校生活で、成長していく子どもたちを間近で見ることができ、楽しかった」と話す。卒業生への祝辞では「これからはぜひ周囲の人を応援しよう。人のいいところを認めて応援することは、自分を成長させてくれる。人を応援することができる人には、応援してくれる人が集まる。中学では応援の輪をたくさん広げてほしい」と、エールを送った。
辻校長は「卒業生の皆さんは我が校の誇り。1年生のお世話、委員会、クラブ、縦割り班活動などリーダーシップを発揮し、行事の折には縁の下の力持ちの役割を果たした。何よりも70周年記念式典の立派な態度は今でも目に浮かぶ。これから先、どんな時も人とのつながりを大切に、未来を切り開いてほしい。歴史と伝統ある第三小学校の出身であることに誇りを持って、自分史を刻んでほしい」と、はなむけの言葉を贈った。
同校70期生となった卒業生は、式典後、校庭の桜に見守られながら、下級生や学校関係者が作る花道を歩いた。盛大な拍手と「おめでとう」の嵐の中、6年間の思い出を胸に、笑顔で小学校生活に別れを告げた。