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調布で移動式の電力自立小屋プロジェクト 支援者で組み立て、CF呼び掛けも

「移動式えねこや」イメージ図

「移動式えねこや」イメージ図

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 一般社団法人「えねこや」(調布市深大寺北町2、TEL 042-483-8686)が現在、太陽光発電パネルと蓄電池で電気を自給自足する木製のトレーラーハウス「移動式えねこや」の製作プロジェクトを進めている。

「えねこや」代表理事の湯浅剛さん(中)、理事の大村哲夫さん(左)、菅野千文さん(右) 後方が「えねこや六曜舎」

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 同団体が提案する「えねこや」とは、自然のエネルギーだけで心地よく過ごせる建物のこと。第1号の「えねこや六曜舎」(同市)は、築40年の古民家をスケルトンリフォームし、電力会社から電気を引かず、太陽光発電、蓄電池、太陽熱温水器、木質ペレットストーブなど再生可能エネルギーだけを使い、トリプルガラスのサッシなど温熱環境の性能を高めて快適な住空間を実現。建築事務所として使用し、専門家、学生、地域の人などが見学に訪れ、セミナーやワークショップなども開催している。

 同団体は福島第一原発事故をきっかけに、原発のない暮らしを目指す活動の中で出会った市民が集まり、2016年に設立。代表理事で建築士の湯浅剛さんが、市内を横断する国分寺崖線の緑を守る活動を行う大村哲夫さん、エネルギーの地産地消を目指し太陽光発電事業を手掛ける小峯充史さん、エネルギーについて初めて自分事として考え参加したという専業主婦だった菅野千文さん、元桐朋学園理事でさまざまなまちづくりの活動を続けている大西信也さんらとともに、次の世代に手渡す暮らし方について議論を重ねる中で、自然エネルギーと省エネで「地球に優しいシンプルな暮らし」と「自然災害にも負けないまちづくり」を目指そうと「えねこや」の普及活動を開始した。

 現在取り組んでいるプロジェクトは、より多くの人に自然エネルギーでの生活を体験してもらうための「移動式えねこや」を製作するもので、自動車でけん引するためのシャーシ(タイヤ付きスチール製車台)の上に電力を自給自足する約5畳の木造小屋を建築する。その材料費の一部を、クラウドファンディング「移動式えねこや(動くおうち)で、地球にやさしい暮らしを提案したい!」で支援を募っている。小屋の組み立てや太陽光発電パネルの設置などを行う小屋づくりワークショップへの参加券を返礼品の一つとして用意する。完成した「動くおうち」は地域や学校などでのエネルギー教室、カフェ、ミニシアターなど半公共空間として広くアイデアを募り活用していく予定。支援コースは3,000円(学生は2000円)からで、3月30日までクラウドファンディングサイトからの支援のほか、現金による支援も受け付ける。

 湯浅さんらは「目指しているのは、シンプルだけど快適で豊かな住空間。一人でも多くの方に『えねこや』を体験してもらい、エネルギーや暮らし方を考えるきっかけにしていただけたら」と話す。

 小屋づくりワークショップは、深大寺境内の深沙の杜(じんじゃのもり)で、4月6日・13日・20日(以上、雨天順延)、27日(雨天30日)に開催予定。

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