地元の工務店が運営する西洋各国料理の弁当店「Latina(ラティーナ)」(調布市深大寺元町1、TEL 080-7283-0088)が5月1日、調布市深大寺近く「深大にぎわいの里(調布卸売りセンター)」内にオープンした。
同店を運営する鈴木隆之助さんは、木工の伝統工芸や家具作りが盛んな高山市(岐阜県)で木造建築を学び、千葉の工務店で修業後、生まれ育った市内で伝統工法の木造建築に強みを持つ工務店として「楓土舎(ふうとしゃ)」(調布ケ丘2、TEL 090-7257-3530)を創業。住宅や飲食店のデザインから建築、家具の製作までを手掛け、2017(平成29)年にリニューアルした明治神宮原宿口鳥居前のカフェ「杜(もり)のテラス」の施工にも携わった。
無垢(むく)材の建築物や家具などは客に実際に見てもらう機会が少ないため、同地に事務所を移転することを機に、同社の製作展示作品として隣接する店舗を建築。工務店創業後に初めて手掛けた中野坂上のレストラン「Latina Latino(ラティーナラティーノ)」を休業していたシェフが料理を提供する弁当店としてオープンした。一見弁当店には見えない印象の看板は旧店の店舗建築の際に鋳造作家に作ってもらったものを使用し、店名も旧店から付けた。
メニューは、長年西洋各国料理を提供してきたシェフの経験を生かし、西洋料理を日本人向けにアレンジした弁当に合う料理を用意。トマトソースのリスボアライス、白米、十穀米の3種のご飯と6種のおかずの「ラティーナ風松花堂弁当」、「ラティーナ特製薬膳カレー」(以上600円)、「ギリシャ風サバの塩焼き」(650円)、4日間かけて作るデミグラスソースの「煮込みハンバーグ」(750円)、「ピザ」(500円)などを用意。飲み物は、「生ビール」「ハイボール」(以上350円)、「辛口ジンジャーエール」「ホットコーヒー」(以上200円)などを用意し、今後ウッドデッキでの飲食スペース設置やキッチンカーでの販売なども検討している(価格は全て税別)。
鈴木さんは「お弁当を楽しんでいただくとともに、木工作家が作ったドア、ベンチ、メニューボードや自然素材を使った土壁など、伝統工法のものづくりを身近に感じていただけたら」と話す。
営業時間は9時~18時。日曜定休。