新型コロナウイルスの感染拡大を受け、調布の深大寺が4月25日から山門を閉じ、境内への立ち入りと拝観を中止している。
深大寺の信仰の中心は、厄よけ・疫病退散で知られる元三大師(がんざんだいし)信仰で、閉門中も、僧侶らは元三大師に「疫病悉除(しつじょ)、当病平癒」を不断で祈念するという。同寺の本山である比叡山延暦寺も、4月20日から拝観停止となっている。
湧き水とそばでも有名な深大寺は、参道を中心に20軒以上のそば店が軒を連ねるが、深大寺そば組合は、深大寺と連名でそば店へ休業自粛要請を出したという。
深大寺の担当者は「お堂の前で皆さまが合掌する姿からは、事態終息を願う気持ちが伝わってくる。山門を一時的に閉じることは、万人に開かれるべき寺の、本来の在り方に背くことだが、人知れず祈ることも尊い行為。この決定は熟慮を重ねた結果で、ご理解いただければ」と話す。
閉門は5月6日までの予定。閉門期間延長や参拝再開はホームページで告知する。