関東の古刹(こさつ)・調布の深大寺が6月1日、山門を開き、新型コロナウイルス感染拡大防止のため停止していた拝観を再開した。当面は、拝観時間を短縮する。
深大寺に江戸時代から伝わる版木を使い、摺師によってよみがえった「角大師」の姿、疫病退散のご利益がある ©深大寺
深大寺は、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、4月25日から山門を閉じ、拝観を停止していた。閉門期間中は、僧侶が交代で「疫病悉除(しつじょ)」の百座の護摩を修していたという。
同寺の本尊である元三大師(がんざんだいし)は平安の昔、鬼の姿となって疫病神を退散したことから、その姿は「角大師(つのだいし)」と呼ばれ、魔よけの札「降魔札(ごうまふだ)」に刷られている。緊急事態宣言下の5月、同寺では摺師が江戸時代から伝わる版木を使い、角大師の姿をよみがえらせた。その姿はコロナ禍の現在、疫病退散のご利益があるとして注目されている。
深大寺の担当者は「当面の間は、拝観時間を短縮するなどして、情勢を鑑み順次原状回復できるように努めていきたい。引き続き、境域や各所対応で感染予防と拡散防止対策をしていくが、ご参拝を予定されている方々にも、予防と対策にご協力をお願いしたい」と話す。
当面の開門時間は6時~15時。