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調布・神代植物公園で日本の伝統的園芸植物を紹介する特別企画展

植物を売るときの天秤棒(復元)。江戸時代の庶民が生活の中で植物を愛でていたことがわかる

植物を売るときの天秤棒(復元)。江戸時代の庶民が生活の中で植物を愛でていたことがわかる

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 都立神代植物公園(調布市深大寺元町5、TEL 042-483-2300)は現在、写真パネルや実物展示による特別企画展「多様な日本の植物が世界の園芸文化に及ぼした影響と役割」を開催している。

「多様な日本の植物が世界の園芸文化に及ぼした影響と役割」について紹介するパネル展示

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 同園は1961(昭和36)年の開園以来、日本に古くから伝わる花木の園芸品種を多く集め保存と栽培に努めている。中でもツバキ・サクラ・ツツジ・サクラソウのコレクションは全国でも有数の規模を誇り、特に「神代植物公園サクラソウ品種コレクション」は「日本植物園協会ナショナルコレクション」に認定されている。

 このような日本の伝統的な園芸の普及や啓発に取り組む同園の活動を多くの人に知ってもらうとともに、日本の伝統的な園芸文化の素晴らしさをグローバルな視点で紹介する特別企画展を2017(平成29)年から3カ年シリーズで展開。年度ごとにテーマや視点を変え、「地球史・人類史・日本史」とクローズアップしてきた。今回は集大成として、日本に自生する多様な植物が世界の園芸文化の発展と振興に果たした役割を明らかにする。

 豊富な資料による解説パネルでは、「ジャポニズムの始まり」や「絵画に見る日本の園芸植物」などを紹介。江戸時代に庶民の間で流行した植木や鉢物を売る行商の「天秤(てんびん)棒」の実物展示もある。

 園長の颯田耕介さんは「身近なありふれたものとも思える日本の植物の魅力を再認識し、世界に誇れる日本の園芸文化を深く知る機会になれば」と話す。

 同展の図録と、過去の特別企画展「古文献でふりかえる江戸の園芸文化」の図録を植物会館一階受付カウンターで販売している。どちらも内容の濃い冊子で、貴重な資料として植物愛好家に好評を博している。

 開園時間は9時30分~17時(入園は16時まで)。月曜休園(祝日の場合は翌日)。入園料は、一般=500円、65歳以上=250円、中学生=200円(都内在住在学の中学生は無料)、小学生以下無料。8月31日まで。

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