都立神代植物公園(調布市深大寺元町5、TEL 042-483-2300)で2月24日、世界最大級の花序(花の集まり)が咲くショクダイオオコンニャクの植え替えが行われ、塊茎(芋)の大きさがSNSで話題になっている。
世界で一番醜い花に選ばれたシャクダイオオコンニャク開花の様子(2015年撮影)
同園は現在、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う緊急事態宣言により臨時休園が続いている。休園中も植物の世話や施設の手入れなどさまざまな業務を行いながら、見頃を迎えた梅の花などを写真に撮りSNSで発信している。
ショクダイオオコンニャクの植え替え作業は、掘り起こした芋が非常に大きく重いため男性職員が2人かがりで行った。同植物はインドネシアのスマトラ島を原産とするサトイモ科コンニャク属で、毎年1枚の葉が伸びて成長し栄養を地中の芋に蓄える。今回植え替えた株は1月13日に葉が枯れて休眠していたもので、芋の大きさは周囲159.5センチ、直径46~50センチ、高さ31センチ。重量は昨年より5キロ増加の35キロで、10歳男子の平均体重なみの重さだった。
同種は芋に充分な栄養を蓄えると数年に一度、高さ3メートル、直径1メートル以上の巨大な花を咲かせる。開花期間は2日程と短く、腐ったような悪臭を放つ特徴がある。イギリスの王立園芸協会が2009(平成21)年に行った投票では世界各地から厳選した植物の中から「世界一醜い花」に選ばれた。同園では現在2株育てており、これまでに2011(平成23)年11月、2015(平成27)年9月、2019年7月に開花している。
担当者は「咲いてくれるかどうか分からないが、大切に育てて開花を見ていただきたい。楽しみに待っていてほしい」と話す。