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府中市美術館で筑波大生14人が卒業・修了制作展 発表の場求め実現

名倉歩「Gray landscape」油彩・キャンバス 1940×2590mm 2021年

名倉歩「Gray landscape」油彩・キャンバス 1940×2590mm 2021年

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 筑波大学在籍生有志による卒業・修了制作展「奔走する群れ」が3月24日から、府中市美術館1階市民ギャラリー(府中市浅間町1)で開催される。

鐘翊綺「修了日誌638」紙版画 2700×1800mm 2020年

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 新型コロナウイルス感染拡大により、さまざまな芸術文化活動が制限。筑波大学の芸術専攻の学生も例外ではなかった。構内への立ち入りの制限が解除となり、これまでにない熱意で制作に向かったが、恒例の秋の展示や学びの集大成となる卒業・修了制作展も中止となり、発表の場を失った。同展は、同じ志を持ち、発表の場を切望し続けた学生14人が集結し、企画。今後の作家活動の大きな糧になるとの思いから、現代作家を中心に企画や支援を行っている同美術館での開催を決めた。以前から学生らと親交があったつくばエリアの文化振興を目指し2019年に起業した「ネオつくばプロジェクト」が協賛する。

 出展者は、名倉歩さん、有賀睦さん、保泉エリさん、伊藤あずささん、大野優綺さん、古場勇士さん、小松拓也さん、 鐘翊綺さん、 申林涛さん、戴飴霏さん、千葉洸里さん、森山円さん、諸川もろみさん、吉田茉莉子さん。作品は、洋画、日本画、総合造形、版画など、ジャンルを超えた作品を展示発表する。

 同社の山中周子さんは「開催直前で決定した卒業・修了制作展の中止。作品に懸けた思いが強ければ強いほど彼らの落胆は大きかったと思う。そんな中、諦めず発表すると聞いた時は、単純に応援したいと思うと同時に、このような状況下でも、もがき、はい上がろうとする美術学生の存在を知らせなくてはならないと思った。首都圏エリアの府中美術館で開催することで、より多くの人に見てもらう機会となることを願う。彼らの渾身の作品をこのような時だからこそ、ぜひご覧いただきたい」と話す。

 開催時間は10時~17時(最終日は15時まで)。3月28日まで。

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