調布市仙川の人気洋菓子店「LA CANDEUR(ラ カンドゥール)」(調布市仙川町1、TEL 03-5969-9555)が8月20日で5周年を迎えた。
「LA CANDEUR (ラ カンドゥール)」オーナーシェフの安藤康範さん
調布市仙川駅の商店街の中心から少し離れた立地ながら連日客足が絶えず、ケーキが売り切れることも珍しくない同店。オーナーパティシエの安藤康範さんは調理師学校で調理全般を学び、フランス研修に参加したことをきっかけに製菓に興味を持ち、ホテルの製菓部門で職人人生をスタートした。再度フランスに渡って4年間、パリの有名パティスリーやレストランなどで、それぞれの職人の技術やこだわりを習得し、帰国後は縁のあった店などで10年以上にわたり、パティシエとしてフランス仕込みの洋菓子作りに励んできた。
仙川の街はパティスリー巡りで訪れたことがある程度だったが、久しぶりに訪れた街は駅前の再開発が進み、人出も多く、自分が提供したいと思っている「派手さはないが丁寧に作る洋菓子」を受け入れてくれる街のように感じ、いつかは持ちたいと思っていた自分の店のオープンを決意。店舗は白い塗り壁に白木の窓枠を配するなど、フランスと日本を融合したイメージに仕上げ、2016(平成28)年にオープンした。店名はフランス語で「愚直・純粋」などを意味する。
人気商品は、チョコレートを使った「マジストラル」(600円)、イチゴと生クリームの「フレーズ」(490円)などのケーキや「マドレーヌ」(240円)、「ガレットブルトンヌ」(290円)などの焼き菓子。菓子に保存料は使わず、作りだめもせず、新鮮な商品を提供することにこだわる。「繊細な味を洗練された美しさで表現する」と評されるなど、多くの客を「魅了」する理由は「一つずつ丁寧に作ることで喜んでいただけているのかもしれない」と安藤さんは言う。
コロナ禍でも客足に変化はなく多忙な日々が続いていたが、外出自粛が呼び掛けられた機会に、スタッフや安藤さん自身の健康を考え、皆がしっかりと休養を取り、より丁寧に製造や接客ができるよう営業日と営業時間を短くし、入店人数の制限や手指消毒など感染予防対策を徹底して営業する。
安藤さんは「5年間を思い返して印象に残っているのは、誕生日ケーキのお礼の手紙をお子さんから頂いたこと。これからも新しい食材や組み合わせの新商品を作りつつ、変わらずに毎日を丁寧に積み重ねていけたら」と話す。
営業時間は11時~18時。月曜・火曜・水曜定休。