調布市内で撮影された映画「掟(おきて)の門」と「続・掟の門」が1月18日、ミニシアター「下北沢トリウッド」(世田谷区)で一日限定公開される。
両作品は、新型コロナウイルスにより人生を翻弄(ほんろう)される人々を描いた群像劇。「掟の門」は看護学校生のさやか(岡部莉子さん)が、憧れの看護師長の叔母(石本径代さん)がコロナに感染し死亡したことから苦悩する。演劇青年の和也(松谷鷹也さん)はコロナに感染し不倫が明るみになった父親のせいで一家離散になる。このほか20人の登場人物によって「この世の不条理」が浮き彫りになっていく。2020年夏から2021年2月の約半年間、都内で撮影された。調布市では調布フィルムコミッションの協力で市役所や調布文化会館たづくりでロケを敢行。クライマックスの重要なシーンが撮影された。
「続・掟の門」は前作の2カ月後から始まる続編。東京五輪出場をコロナ感染で断念した美紀(大塚菜々穂さん)と、前作で夫を殺害されたまゆみ(井神沙恵さん)の2人を軸に、前作の登場人物たちのその後を描く。撮影は2021年8月~9月に行われ、クライマックスの緊迫したシーンが調布市西町の味の素スタジアム周辺で撮影された。
両作品でメガホンを取った伊藤徳裕監督は「コロナ禍の日本の現状と、医療従事者の方々への感謝の思いを劇映画として後世に残る形で映像に収めたかった」と話す。
上映開始は、「掟の門」=10時・16時、「続・掟の門」=13時・19時。各回上映後に伊藤監督らによるトークショーを行う。入場料は各回500円。