調布のNPO法人「調布シネマクラブ」が1月29日、特撮怪獣映画の新作「狭霧の國(さぎりのくに)」と「ネズラ1964」を調布市文化会館たづくり(調布市小島町2)で上映する。
「狭霧の國」(上映時間35分)は1909(明治42)年の九州を舞台に、盲目の怪獣「天乃狭霧(ネブラ)」が登場する。従来の着ぐるみやミニチュアの特殊撮影にリアルな造形人形で人間ドラマを描いた作品。佐藤大介監督は「調布は、20代の頃に『小さき勇者たち~ガメラ~』をはじめとした映画の造形スタッフとして、日活撮影所や角川スタジオに通っていたため非常に思い入れがある街。そんな場所で自分の作品を上映する機会を頂いたことには不思議な縁を感じている」とコメント。
「ネズラ1964」(同55分)は巨大なネズミが暴れ回る映画「大群獣ネズラ」の製作秘話で、1963(昭和38)年に映画会社の大映がライバル会社の怪獣映画に対抗しようと企画した実話が基になっている。旧大映は現在、調布市多摩川にある角川大映スタジオで、横川寛人監督は「調布にはガメラが誕生した角川大映撮影所がある。この聖地でガメラの原点である『ネズラ』が上映されることを大変うれしく思う」とコメントした。
上映会では横川監督の新作「怪猫協奏曲」の特別予告編も披露。トークショーには「狭霧の國」の佐藤監督、「ネズラ1964」の横川監督と特殊美術の石井那王貴さんが登壇。調布シネマクラブではこれまで「全国自主怪獣映画選手権東京総合大会」を開催するなど、特撮映画への造詣が深い。同NPOの岡本史雄代表は「特撮映画の世界のこの若い監督2人にとても期待している」と話す。
開催時間は14時~。定員は100人で、参加費は800円。事前予約制で予約・問い合わせは調布シネマクラブ(choufu.cinema-club@jcom.zaq.ne.jp)まで。