学ぶ・知る

調布の偉人研究家、徳川将軍15代の素顔に迫る書籍を出版

「なにかと人間くさい徳川将軍」を執筆した真山知幸さん

「なにかと人間くさい徳川将軍」を執筆した真山知幸さん

  • 20

  •  

 調布市深大寺東町在住の偉人研究家・真山知幸さんが1月27日、「なにかと人間くさい徳川将軍」(彩図社)を出版した。

新刊の「なにかと人間くさい徳川将軍」と真山さんの著書

[広告]

 真山さんは1979(昭和54)年兵庫県生まれ。業界誌出版社の編集長を経て2020年に独立。偉人・名言・歴史人物をテーマにした書籍を多数執筆し「ざんねんな偉人伝」「ざんねんな歴史人物」は計20万部以上を記録している。昨年は「偉人名言迷言事典」(笠間書院)、「泣ける日本史 教科書に残らないけど心に残る歴史」(文響社)、「天才を育てた親はどんな言葉をかけていたのか?」(サンマーク出版)を出版した。

 同書は徳川家の将軍15人について、信頼性のある史料や研究を基に彼らの人間性を紹介する。例えば「生類憐(あわれ)みの令」で有名な5代綱吉の強権政治は、期せずして将軍の座に就いたことにより否定勢力を圧制する強いリーダー像を目指したことなど。昨年の大河ドラマ「青天を衝け」でも描かれた15代慶喜は、ナポレオン3世の政治をモデルにした徳川王朝を目指し、政敵の桂小五郎や公家の岩倉具視にとって脅威であり坂本龍馬から「一筋縄ではいかぬ男」と評された。

 真山さんは「同じ将軍という地位に就いても出自や時代により周囲とのパワーバランスが違い、それが政治体制や人員配置に影響を与えている。本当の強者は強者のごとく振る舞う必要はなく、強権的なリーダーほど不安を抱えていた」と話す。「将軍を取り巻く悩みや願望など人間くさい面に注目して、時代のターニングポイントを読み解くことを目指した。15人の中で印象に残った人物がいれば感想を寄せてほしい」とも。

 四六判256ページ、価格は1,430円。全国書店やウェブなどで扱っている。

  • はてなブックマークに追加
エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース