布多天神社(調布市調布ヶ丘1、TEL 042-489-0022)の神楽殿で2月19日から「梅まつりコンサート」が開催され、桐朋学園音楽部門(若葉町1)の卒業生と教師が日替わりでベヒシュタインピアノの演奏を披露する。
同社では長年にわたり、巫女(みこ)の役割を同校生らが担ってきた。新型コロナウイルス感染症の流行で演奏会が減った音楽家に発表の場を提供したいと、宮司の野澤康次郎さんがコンサートを企画し昨年から行っている。演奏するグランドピアノは、野澤さんの考えに共感したベヒシュタインジャパンの厚意により無償で貸し出される。野澤さんは「世界三大ピアノメーカーの一つであるベヒシュタインのグランドピアノを気持ちよく弾いてもらいたい」と話す。
新型コロナウイルス感染症を考慮し観客が密にならないよう、今年も境内にスピーカーを設置して神楽殿から離れた場所でも演奏が聴こえるようにする。スピーカーメーカー「NSE」(多摩川7)の協力で360度方向無指向性のスピーカーをバランス良く配置し、どこにいてもピアノの音が美しく響くようにする。「境内の梅を鑑賞しながら華麗な演奏を聴いていただければ」と野澤さん。「昨年は近所の方から電話で『コロナ禍で外出を控えているときに窓を開けたらすてきな音色が聞こえてうれしかった』というお礼の言葉を頂いた」とも。境内には御祭神の菅原道真公にちなみ梅の木が多く植えられており、期間中は本殿裏庭を無料開放する。
演奏者は、19日=酒井萌音さん、20日=石坂奏さんと田中歩さん、21日=小山田朱理さん、22日=西村奏音さん、23日=妹尾久仁さんと加藤真一郎さん、24日=諸橋優生子さんと松本華子さん(バイオリン)、26日=香月すみれさん、27日=三村真由さん。第1部=12時30分~13時、第2部=14時~14時30分。
20日は子育ての情報交換やフリーマーケットが楽しめる「子育てマルシェ」を開催。23日は11時から「天長祭」「梅花祭」を斉行し、第1部と第2部の間に道真公が詠んだ歌に舞をつけた神楽「紅わらべ」を奉納する。25日は天神市を開き、「祈年祭」を斉行し「里神楽」を奉納。27日は日本赤十字による献血を行う。