調布・柴崎駅近く深大寺通り商店街のコミュニティースペース「しばさき彩ステーション」(調布市柴崎1、TEL 042- 444-5504)が7月27日で3周年を迎えた。
長年にわたり地域医療を担う西田医院(調布市柴崎1)の西田伸一医院長が代表となり開設した同施設。病院での診療や往診などを通して地域住民の高齢化や独居老人の増加に直面し、「目的がなくても立ち寄れる、地域とつながる場所が必要」と実感。介護支援専門員で西田医院長とも親交のあった大木智恵子さんと思いが一致し、大木さんが管理人となって2019年に同施設をオープン。「1日1回は誰かと話そう」をスローガンに、地域住民の交流の場として運営している。
活動を始めると、高齢者だけでなく、子育て世代や外国人など地域とのつながりを求める人々も来所。日々新たなつながりが生まれて自主的に活動を支える「サポーター」も増え、現在ではさまざまな世代が集い、「みんなでつくるみんなの居場所」としてにぎわっている。コロナ禍では高齢者の利用を制限したが、学校が休校になって居場所がなくなった小学生などが利用するようになった。そこに勉強を教えるサポーター、食事を用意するサポーター、食材を提供する店や個人などがつながり、昨年7月から月1回、子ども食堂も開いている。
サポーターが企画運営するイベントも増え、筋力トレーニングやヨガ、健康マージャン、音楽系、ランチ会など、感染状況を見ながら開催。6月26日には、3周年記念イベントとしてジャズシンガーとピアノのコンサートを開いた。サポーターがたまたま弾いていたピアノの音に引き込まれるように初めて訪れ、歌い始めたという近隣住民のもろいみちこさんが、50年来の友人のMariさんの伴奏で約10曲を披露。多くの人が音楽を楽しみ、新しいつながりが生まれた。
大木さんは「この3年でサポーターの皆さんが主体となって日々さまざまな活動が行われるようになり、地域に必要だと思っていた『みんなでつくるみんなの居場所』は間違っていなかった。他の地域でも、このようなコミュニティーを運営したいという人が増えたらうれしい」と話す。
運営時間は10時~16時。土曜・日曜・祝日休み。