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調布・仙川の農園で「だいきらい野菜バイト」イベント JA全農が主催

JA全農主催「だいきらい野菜バイト」のナス収穫の様子 応募者の中で最も嫌いが多かったのがナス

JA全農主催「だいきらい野菜バイト」のナス収穫の様子 応募者の中で最も嫌いが多かったのがナス

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 全国農業協同組合連合会(JA全農)が主催する農業体験イベント「だいきらい野菜バイト」が8月30日、調布市仙川駅近くの伊藤農園(調布市仙川町1)で開催された。

JA全農主催「だいきらい野菜バイト」の参加者で記念撮影

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 野菜が嫌いな小学生を対象に、嫌いな野菜の収穫を体験する同イベント。JA全農が行った「こどもの野菜嫌いに関する調査」で、約8割の小学生に嫌いな野菜があり、保護者の約5割が子どもの野菜嫌いに悩んでいることが分かったという。この結果を受け、野菜がどのようにできているかを学び、実際に農園を訪れて自分で野菜を収穫することで、「野菜の本当の良さを知ってほしい」との思いで初開催した。

 日本人の野菜消費量は世界10位程度で減少傾向だという。高齢化などによって農家の働き手も少なくなっていることから、野菜が消費者に届くまでの流れを学ぶ場を提供することで「農家を応援するきっかけにもなれば」と農園でのアルバイトという形態を取った。「報酬」は自分たちで収穫した新鮮な野菜と図書カード。都心では数少ない、アクセスしやすい農家で、長年の歴史を持つ野菜栽培のプロで、毎年野菜の収穫イベントを開催していて経験豊富だという伊藤農園を会場に選んだ。

 アルバイトの応募資格は、子どもの嫌いな野菜ランキングの上位にあがる「ピーマンかナスかトマトが嫌いなこと」。131組もの応募があり、都内だけでなく埼玉や千葉から抽選で選ばれた12組の親子が参加した。当日はJA全農の担当者と伊藤農園の伊藤彰一さんから、野菜やその栽培に関してレクチャーを受けた後、ピーマン、ナス、トマトに加え、オクラと枝豆も収穫。伊藤農園ではトマト9種類、ナス4種類の品種が栽培され、それぞれの違いも確認しながら収穫を楽しんだ。

 参加した小学生からは「トマトが嫌いだったけど食べられた」「ピーマンがキラキラしていてきれいだった」「収穫は楽しかったけど嫌いなナスが食べられるか分からない」などの声が聞かれ、保護者からは「野菜がなっている様子を子どもに見せられて良かった」「自分の方が楽しんだかもしれない」などの声が聞かれた。

 JA全農広報・調査部の松下直嵩さんは「子どもたちも保護者の皆さんも楽しそうだったのが何よりで、嫌いな野菜を食べてみるきっかけになればうれしい。今回の募集は反響が大きく、今後も野菜をはじめとした国産農畜産物をPRするイベントを拡大していけたら」と話す。

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