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調布の農園のトマトジェラート、売り上げ伸びる トマトラテ限定フレーバーも

荒井農園 16代目の荒井俊一さん

荒井農園 16代目の荒井俊一さん

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 調布・布田の荒井農園(調布市布田2)が販売する自家栽培トマトを使ったジェラートの売り上げが、じわじわと伸びている。

数量限定のミルクMIX「トマトラテ」(左)と「トマトジェラート」(右)

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 江戸時代から先祖代々300年以上続く同園は調布駅から近い住宅地の中に広がる約70アールの畑で、年間25種類の作物を少量多品目栽培している。16代目となる荒井俊一さんは大学卒業後、会社員として数年間勤めていたが、歴史ある家業の農業で地元に貢献したいという思いが募り、2009(平成21)年に就農。同園を経営しながら、2020年に生産緑地貸借による同市民向けの体験農園「chofuみらいfarm」を飛田給に開園し、初心者へのサポートや農業の魅力を伝える活動に取り組んでいる。

 荒井さんは同園の代表となる作物を作りたいと模索したところ、糖度が高く甘みのある中玉トマト(フルティカ)に出合い、養液栽培を開始。土の代わりにヤシガラ培地を用い、日射量に応じて点滴チューブで栄養と水量を自動的に流す最先端技術を導入し、糖度8~9と通常よりも甘みの増したトマトを栽培することに成功。中玉トマトの栽培が軌道に乗り始めると、収穫最盛期に供給過多となり、大量に売れ余ってしまうジレンマを抱えたことから、日野市にある酪農家直営のジェラート店「アルティジャーノ・ジェラテリア」に製造を委託し、トマトが苦手な人でも食べられるトマトジェラートを完成させた。販売から3年たった現在、売り上げもじわじわと伸びてきていると言う。

 荒井さんは「物を作るまではいいが、売り方や宣伝がまだ至らず認知されずに終わってしまうこともあるので、今後はそういう所にも力を入れていきたい。農業はイメージだけ先行していて、もっと農家の口から現状など動画配信などで伝えられたら面白いのでは」と話す。

 商品は「トマトジェラート」のほか、ミルクが入った数量限定の「トマトラテ」(各145ミリリットル、380円)も用意。「マインズショップ調布サウスゲートビル店」「やまぐち酒店」「セブン-イレブン調布国領町5丁目店」「キキマール」の4店舗で扱う。

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