食べる

調布に生そばとつゆの自販機 老舗そば店が「おうちで生そば」コンセプトに

「そば 田麦山」自動販売機。「おうちで生そば」をコンセプトに、ロゴやデザインなども手がけた涌井英美子さん。

「そば 田麦山」自動販売機。「おうちで生そば」をコンセプトに、ロゴやデザインなども手がけた涌井英美子さん。

  • 56

  •  

 調布の京王多摩川駅近くの老舗そば店「そば 田麦山(たむぎやま)」(調布市多摩川5、TEL 042-482-8847)が10月16日、「おうちで生そば」をコンセプトに毎朝手作りの生そばとつゆを販売する自動販売機を敷地内に設置し販売を開始する。

二八生そば(2人前)(1380円)、十割生そば(2人前)(1800円)、田麦山のつゆ(300ミリリットル)(680円)を販売

[広告]

 1981(昭和56)年に創業した同店。店主の涌井博義さんはそば一筋50年で、同所に店を構えてから41年間、妻の美枝子さんと二人三脚で切り盛りしてきた。店の建て替えを機に2015(平成27)年には旧店名「増田屋」から現在の「そば 田麦山」に屋号を一新し、メニューをそばだけに絞り再オープンした。

 同店のそばは、石臼ひきで国産のそば粉を使った二八そば。そばつゆは、「超特選しょうゆ」を使い、1カ月ほど寝かしたかえしに独自にブレンドしただしを合わせ、化学調味料、保存料、添加物不使用の手作り。高齢化により廃業するそば店が増えているなか、同店は地域に根ざし、今でも昔からの常連客が多く訪れ支えられている。

 11年前に嫁いで来た義理娘の英美子さんは、年末の繁忙期や子育ての合間に店を手伝いながら、「忙しく働く義父母のため、何か自分にもできることはないか」模索し続け、フルタイムで働いていた仕事を辞め、今年1月から本格的に店に携わっている。メニューに写真を付けて見やすく改善したほか、SNSで情報発信を始めたところインスタグラムを見て訪れた客が増えた。地元に愛され続ける店の味を引き継げるよう、今では義父母からそば作りを教わっている。コロナ禍で店に来られない近所の人にも、無添加の生そばを家でもおいしく食べてほしいと、自動販売機の設置を決め、「おうちで生そば」をコンセプトに、ロゴやデザインなども英美子さんが手がけた。

 商品は、パウチ袋に入った「二八生そば、つゆセット(2人前)」(1,380円)、販売機のみ数量限定の「十割生そば、つゆセット(2人前)」(1,800円)のほか、「田麦山のつゆ」(300ミリリットル680円)を冷蔵で24時間販売。10月16日~25日はオープンセールを行う。そばセットは風呂敷で包装し、手土産にもできるようにした。調味料としても使える店のそばつゆを使ったアレンジレシピをインスタグラムで発信する。

 英美子さんは「皆さんに支えてもらって41年、今までの店の伝統を大事にしながら新しいことにも挑戦し、これからも地元の皆さんに喜んでもらえるものを届けていきたい」と話す。

 営業時間は11時~15時(なくなり次第閉店)。土曜定休(臨時休業の場合あり)。

  • はてなブックマークに追加
エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース