調布・深大寺参道にある楽焼店「むさし野深大寺窯」（調布市深大寺元町5、TEL 042-483-7144）が現在、来年の干支（えと）「卯（う）」の土鈴作りの準備に追われている。

深大寺あめやでは、毎年、手作りの干支のわら人形が人気。かわいいうさぎが店頭に並ぶ

　魔よけや疫病退散の願いが込められている土鈴。1957（昭和32）年の創業当時から製法を変えず手作りで制作する同店の土鈴は、粘土で形を作り、中に玉を入れ窯で焼き上げた素焼きの生地に一つ一つ手描きで仕上げる。昔ながらの素朴な音と温もりある絵柄が特徴。

　新年に向け今年2月頃から作業が始まり、現在までに約5000個の「卯（う）」土鈴が完成。人気の「松竹梅」の柄や、古くから難を転じる縁起物として、南天の実が描かれた「南天卯（なんてんうさぎ）」、切り子ガラスのような直線的なフォームが特徴的な「切子卯（きりこうさぎ）など約10種類の形があり、年末までに約7000個の完成を目指す。新作として作られた「福卯（ふくうさぎ）」は、丸くかわいらしい仕上がりになっている。価格は、小＝700円、大＝1,000円、特大＝4,200円。

　同店代表の馬場良太郎さんは「来年が卯年ということで、来年こそはウサギのように大きくジャンプする年になれば」と期待を込める。

　営業時間10時～17時。木曜定休。