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調布・老舗とんかつ店「かつ元」がランチ提供で復活 福島復興を応援する居酒屋で

「上ロースかつ定食」(1,650円)

「上ロースかつ定食」(1,650円)

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 調布の布田で40年以上営業していた老舗「かつ元」が11月23日、「居酒屋はまどおり」(調布市布田2、TEL 042-449-8324)でランチのみの営業を再開した。

本橋三雄さんと田中和人さん

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 1976(昭和51)年から布田で35年間営業し、遠方から訪れる根強いファンが多くいる「かつ元」。2012(平成24)年に布田駅の再開発のため国領に移転したが、店主・本橋三雄さんの体力的な理由で閉店し、その後、調布駅近くで再オープンするも今年9月に退いた。

 「居酒屋はまどおり」は、東京電力グループ社員として勤務していた調布市出身の田中和人さんが、東日本大震災の原発事故を受け、福島の食材を東京の人に食べてもらうことで少しでも復興の手伝いができないかと早期退職し、2014(平成26)年に福島の酒や食材を使った料理を提供する店を布田にオープン。知り合いだった本橋さんが仕事を辞めたと聞き、福島産の豚を使ったとんかつを提供できないかと相談したことからランチ営業が実現した。

 田中さんが産地直送で仕入れている福島ブランド豚の「麓山高原豚(はやまこうげんとん)」は、独自に開発された専用飼料と徹底的な管理で飼育された三元豚で、「肉質が柔らかくジューシー、臭みが少なく脂があっさりしているのが特徴。」だという。とんかつに使うパン粉は、本橋さんオリジナルのレシピでメーカーに製造してもらう粗めの生パン粉で、揚げ油にはごま油をブレンドすることで油切れがよく、「サクサクと口に刺さらない柔らかくフワッとした食感に仕上げる」とも。ソースは、数種類の香辛料を入れ丸一日煮込んだ特製ソースを使用。かつ元の名物だった「バナナのフライ」も先着20人限定で提供する。

 店舗面積は約15坪で、カウンター4席とテーブル10席。メニューは、「ロースカツ定食」(120グラム=1,430円)、「上ロースかつ定食」(170グラム=1,650円)、「ヒレ一口カツ定食」(120グラム=1,650円)、「鰺(アジ)フライ定食」(1,100円)、「海老(エビ)フライ定食」(1,870円)、「上ロース生姜(しょうが)焼き定食」(1,650円)のほか、単品で「海老(エビ)フライ」(1本=580円)、「鰺(アジ)フライ」(1枚=270円)、「牡蠣(カキ)フライ」(580円)を用意。福島産天恵米(てんけいまい)こしひかりを使ったライス大盛りを無料で提供する。

 田中さんは「私も元々は『かつ元』のファン。親方(本橋さん)の体力が続く限りランチ営業をやっていきたい。福島の豚を、職人の最高の技術で最高のとんかつに仕上げてもらい『かつ元』の味を皆さんに提供できれば」と話す。

 「かつ元」ランチの営業時間は11時30分~14時30分。水曜・木曜定休。「居酒屋はまどおり」の営業時間は17時30分~23時。日曜・祝祭日定休(変更の場合あり)。

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