手紙社(調布市西つつじヶ丘4)が主催する蚤(のみ)の市を初めて団地で企画したイベント「神代団地蚤の市」が9月2日・3日、調布市つつじヶ丘の神代団地中央グラウンド・商店街広場(調布市西つつじヶ丘4)で開催される。
「自分たちで探してきたものを、ワクワクするものに編集する」活動を行う手紙社は、調布市内を中心にカフェ、雑貨、ビール醸造所などを展開するとともに、「会場にいるだけでワクワクする」ことを目指したイベントも多数開催している。2012(平成24)年には、アンティークやビンテージを中心としたヨーロッパに根付くイベント「蚤の市」を同市にある競輪場「東京オーヴァル京王閣」で初開催。「東京蚤の市」と題したイベントは今年6月で19回を迎え、当初約60組だった出店は約250組に拡大し、2日間で4万人近くが来場した。
今回会場となる神代団地は、同社がカフェ「手紙舎本店」を併設して創業した場所。コロナ禍ではカフェの休業を余儀なくされ、イベントもできなかったが、テイクアウト営業で再開した際、地域の人々に支えられていることを再認識し、以前から構想があった「団地の魅力を届ける活動」を2022年4月ごろから本格化した。団地で活動する作家の取材記事を発信し、部屋のリノベーションをプロデュースし、昨年12月にはクリスマスマーケットを開催。大きな会場だけでなく、ローカルな街での蚤の市の可能性も感じ、出発点である場所で初めての試みとなる「小さな蚤の市」を開催する。
同イベントには、これまでにつながりのあった作家や飲食店などの中から、「いつもと違うローカルな蚤の市」に興味を持った店や調布になじみのある店など、「東京蚤の市を凝縮したような」約40組が出店する。ホーロー鍋を取りそろえる古道具店、市内の古書店、八ヶ岳から出店するドライフラワーの店などのほか、同社が手がけるクラフトビールバー「TEGAMISHA BREWERY(テガミシャブルワリー)」で取り扱うクラフトビール店やソーセージ店などの飲食店も出店。音楽パフォーマンスなども用意する。
同社の上野樹さんは「神代団地は自然豊かで手入れも行き届き、商店街と広場が中央に位置していて自然と人々が集まり交流するように作られた心地いい場所」と言い、実行委員会の責任者で同社の田澤正さんは「団地という日常生活の場での新たなイベントが、地域の方々にとってはお祭りとして、地域外の方々にとっては団地の良さを知り新たなつながりが生まれる場として、楽しんでもらえたら」と話す。
開催時間は10時~17時(3日は16時まで)。荒天中止。