調布市が10月30日、「調布市がん相談サポート」事業の試行を始めた。
同市は、2019年に制定した「調布市がん対策の推進に関する条例」に基づき、がん検診の実施や受診率向上、患者支援の取り組みなど、総合的ながん対策を推進。今年4月に、同市医師会、東京慈恵会医科大学附属第三病院、同市訪問看護ステーション協議会、アフラックなどの参加により設置した「調布市がん患者・家族の支援施策に関する検討会」で、専門的見地やがん当事者の視点を踏まえて検討し、来年3月31日まで、同サポート事業を試行的に行うことが決定した。
同事業では、市民からがんに関わる悩み・困り事を傾聴し、悩みやニーズに合わせて情報提供や行政・民間サービスなどを案内する相談窓口を開設。利用者は、がんの疑いがある市民やがんに罹患(りかん)した市民とその家族を想定し、電話やチャットによる相談を受け付ける。相談サポート業務はアフラックの関連会社「Hatch Healthcare」に委託し、がん患者の相談サポートの経験や、看護師などの資格を持つメンバーで構成する。
調布市福祉健康部健康推進課の伊井埜さんは「『誰かに不安な気持ちを相談したい』『治療と仕事を両立できるか、自分や家族の生活が不安』など、がんの悩みを伺い、がんに関する情報提供や調布市の行政サービスなども案内するので、まずは気軽に電話やチャットで相談してほしい。市民の皆さまの不安な気持ちに寄り添っていければ」と話す。
相談日は月曜・火曜・木曜・金曜・土曜(祝日・年末年始を除く)。受付時間は9時~20時。