調布の会員制バーで間借り営業するカレー店「MAGALIE(マガリー)」(調布市布田4)がオープンして、10月11日で2カ月がたった。
食を通じて出会ったという松浦広樹さんと杉山佳子さんが約10年、「海外や日本全国を1万軒以上食べ歩いたという経験と食への情熱を生かしたい」と開いた同店。本業を持つ2人はそれぞれに勤める会社の副業制度を使い、松浦さんが客として利用しているバーを間借りして、今年8月、月2回の営業を始めた。主に松浦さんがメニュー開発を担当し、杉山さんが監修する。「既存の概念にとらわれず、幅広い素材や調理法で意外性や新しい味わいを意識した」という「ジャンルレス」なカレーと料理を提供する。
完全予約制で、営業日前月の20日にインスタグラムで受け付け開始。各日3回、1時間30分の入れ替え制。店内はカウンター席で、各回9人まで入店できる。月の定員54席が受付開始数時間で満席になることもあり、キャンセル待ちも出ているという。次回営業日は10月13日。
メインメニューは、全員に提供する「だしカレー」「キーマカレー」、インドの漬物に当たる「アチャール4種」とコブミカンの葉で炊いた「ジャスミンライス」をワンプレートに盛り付けた「MAGALIE PLATE」(1,400円)。スープカレー状のだしカレーは、鶏とマダイやヒラメなどの複数種の魚、香味野菜から5~6時間をかけてうまみを引き出したスープと10種類以上のスパイスを使い、季節に合わせ、トウガンやマイタケ、ヨーグルトと塩こうじでマリネした鶏の膝軟骨などを具材にし、だしや素材の味わいを消さないよう調味。キーマカレーは、松浦さんの好物のシューマイをカレーに落とし込んだという「中華キーマ」、アーリオオーリオをイメージした「ぺペロンキーマ」など、月替わりで提供していく。「おばんざい」や前菜盛り合わせをイメージしたという「アチャール」は、旬の野菜やキノコ、魚などを使い、一品ごとに意外な組み合わせや、味わい、食感の違いが楽しめる4種を盛り付け、1皿を自由な表現で仕上げることを心がける。
追加メニューは「本日の一品」のほか、「スパイス卵」(200円)、「砂肝コンフィ」(300円)、「大人のパンナコッタ」(400円)などを用意。
ドリンクはスパイスに合うものを提供。ビールは「ヒューガルデンホワイト」(700円)やクラフトビールを用意するほか、カクテルは「シナモンハイボール」「オレンジトニック」(以上800円)、「洋梨ウオッカソニック」「ココナツキューバリブレ」(以上900円)など。日本酒はラッシーのような味わいのにごり酒に独自でスパイスを加えた「讃岐くらうでぃSpice ver.」、焼酎「CARDAMON TAKE7」(各700円)のほか、ワインやソフトドリンクをそろえる。
杉山さんは「食への情熱を原動力に、日々進化を続ける唯一無二のカレーを届けていきたい。隠れ家的で独特な雰囲気の空間で、どこにもないカレー体験を楽しんでいただけたら」と話す。