
オリジナルのラーメンを提供する「なんぞ」(調布市若葉町2)が2月24日、調布市の仙川駅と成城を結ぶ成城富士見橋通り沿いにオープンした。
約10年間にわたりラーメン専門店で修業を積んだ芝田奈央さんがオリジナルのラーメンを提供する同店。長年バンド活動をしていたが、音楽の次に好きなラーメンをなりわいにしようと決意し、独立を見据えてラーメンの修業を始めた。当初は煮干し系のラーメンを考えていたが、豚と鶏と魚介を組み合わせた「トリプルスープ」のラーメンを食べて、そのおいしさに衝撃を受け、同スタイルの店を目指し、人気ラーメン店「地雷源」や吉祥寺の「Tombo」などで修業を重ねた。
出店場所は、多くのラーメンファンが訪れ、昨年移転した「中華そば しば田」跡。修業先を通じてテナントが空くことを知った。調布は修業時代になじみのある地域で、一人で切り盛りしやすい広さだったことから、同テナントでの出店を決めた。店舗面積は約9坪で、カウンターのみ6席を用意。外観はブルーを基調とし、気軽に立ち寄れる雰囲気の店に仕上げた。
提供するのは、「師匠のこだわりを受け継いだ」というトリプルスープのラーメン。それぞれの素材を時間差で煮出し、スープを仕上げる。タレには国産の大豆と小麦を使い、1年かけて発酵・熟成させた本醸造しょうゆのほか、プロの料理人に愛用されているという老舗の料理酒やみりんを使う。塩ダレにはムール貝を加え、仕上げの香味油は5種類の野菜を使った自家製のものを用意する。
メニューは、「醤油(しょうゆ)旨(うま)味ソバ」(1,000円)、「雲呑(わんたん)入り塩ソバ」(1,250円)、具のない「かけそば」(800円)、トッピングに浅野養鶏場(あきるの市)から取り寄せる「浅野さんちの卵」(200円)や「炊き込みご飯」(300円)などを用意。現在は昼のみの営業だが、今後は夜の営業も検討している。
芝田さんは「店名の『なんぞ』は、『今日のラーメンはどうか、ちゃんとした味になっているか』という自戒を込めた。地域の老若男女に満足していただけるラーメンを提供し、長く続く店にできれば」と話す。
営業時間は11時~15時。水曜定休。